
ジュビロ磐田出身でFIFAワールドカップ北中米大会日本代表候補のFW後藤啓介は、2026年夏のベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)退団が決定的。アンデルレヒト復帰や欧州5大リーグ挑戦の可能性、MF三笘薫所属のブライトンやMF堂安律擁するアイントラハト・フランクフルトなど7クラブからの関心が取りざたされているが、本人の運命を握るのは他でもない、古巣アンデルレヒトの「決断」だ。
ベルギーメディア『Voetbal』は15日、「アンデルレヒトが決断を下す」という見出しのもと、後藤の去就を特集しているが、その内容は現地のサポーターにとって衝撃的な現実を突きつけるものだ。「アンデルレヒトは今後、戦力としての安定を取るべきか、それとも経済的リターンを優先すべきか」——この問いが、STVVでの好調なレンタル期間を経て再びアンデルレヒトの注目を集めている後藤を巡って浮上している。
数字が、すべてを語る。
後藤は今季ベルギー1部リーグ戦戦で12ゴールを記録し、得点王争いに名を連ねている。アンデルレヒトのトップチームで出場機会に恵まれなかった選手が、環境を変えただけでここまで化けるのか——という驚きとともに、『Gazet van Antwerpen』はその市場価値をすでに1000万ユーロ(約18億円)超と見積もっている。
だが、ここに「光と影」がある。
アンデルレヒトのストライカー陣は層が薄く、後藤は決定力を証明している。クラブ在籍初期にも途中出場10試合で3得点を記録しており、潜在能力は証明済み。原則としては「チャンスを与えるのが自然な流れ」と報じられている。STVVでの成長がその評価を裏付けており、日本人選手が複数在籍する慣れた環境の中で才能を完全に開花させた——その「進化」により、現在ではトップチームの有力な選択肢となっている。
むしろ問題は、そのカードをいつ、どう切るかだ。
「現在の好調をアンデルレヒトで維持できなければ、市場価値は再び下落する可能性がある」と同メディアは指摘する。一部では「今が売却の最適なタイミング」という冷徹な視点も浮上しており、財政的余裕を確保したいクラブにとって1000万ユーロ超は確かに魅力的な数字だ。
最終的な判断は新たなスポーツディレクターに委ねられる。後藤が戦力としてさらに重要な存在になり得るのか、それとも今こそ最大限のリターンを得るべきなのか——『Voetbal』はその「見極め」がクラブに求められていると締めくくった。
欧州5大リーグ挑戦も視野に入れている後藤。すでにニューカッスル、ウォルバーハンプトン、トッテナム、チェルシー、ブライトン、VfBシュツットガルト、フランクフルトからの関心が報じられているが、本人はSTVVへ期限付き移籍した直後に「アンデルレヒトでは、控え組でもないメンバーは練習させてもらえない」と不満を漏らしていただけに、同クラブ復帰を選択しない可能性は高い。
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