Jリーグ 鹿島アントラーズ

鹿島アントラーズ移籍破談のサントスMFが不満暴露「クラブ幹部のリスペクトが欠けていたことに…」

鹿島アントラーズのホーム 県立カシマサッカースタジアム 写真提供: Gettyimages

 ブラジルの強豪サントスに所属するMFジエゴ・ピトゥカが明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズへの移籍が破談に終わったことについて失望感をあらわにしているようだ。22日、ブラジルメディア『globe.com』が伝えている。

 ピトゥカは今季、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部リーグ)で23試合に先発出場すると、コパ・リベルタドーレスでもここまで9試合でフル出場を果たしており、クラブはベスト4まで勝ち上がっている。守備的MFの同選手には、鹿島アントラーズが11月に640万レアル(約1億2500万円)で獲得オファーを提示したものの、サントス側はこれを拒否。その後、鹿島は760万レアル(約1億5600万円)まで増額して再度オファーを提示したものの、サントスのオーランド・ロロ社長がコパ・リベルタドーレス優勝という目標がある中での戦力ダウンを嫌ったことにより、破談に終わっている。

 サントス残留が確実となった中、ピトゥカは母国メディアのインタビューにおいて「子供の頃から心のクラブであるサントスに対して多くの愛情を注ぎ、すべてを捧げてきたこと、そして僕自身がプロフェッショナルであることを誰もが理解しているだろう。たとえ給与の支払いが滞ったり遅れたりしても、この自分自身の姿勢は貫いてきた」とコメント。

 また、Jリーグ挑戦が実現しない運びとなったことについては「(オファーに対するクラブの決定について)クラブ幹部のリスペクトが欠けていたことに僕は深い悲しみを覚えている。コパ・リベルタドーレスのタイトルを獲得するためにこれからも頭を高く上げてハードワークするよ。だけど、彼らは今まで僕がこのサントスのユニフォームとともに尽くしてきたすべての物事に対して敬意を払ってほしいよ」と語っており、日本行きを望んでいた胸の内を明かした。

 なお、サントスはDFルーカス・ベリッシモがポルトガルの強豪ベンフィカへの移籍を志願しているが、クラブ側は放出を拒否する構えを見せており、同選手は20日に行われたカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA第26節・ヴァスコ・ダ・ガマ戦でベンチ外となった。2011年以来となるコパ・リベルタドーレス優勝を目標に掲げているクラブ首脳陣と国外挑戦を望む一部選手との関係性に大きな変化があるのかもしれない。