
残り1カ月あまりとなった明治安田J1百年構想リーグ。通常のJ1リーグ同様、優勝クラブにはアジアチャンピオンズリーグエリート出場権が与えられる一方、降格が存在しない特殊なレギュレーションとなっている。そのため、各クラブにとっては2026/27シーズンに向けた戦力強化や選手育成を進める上で、貴重な実戦の場となっている。
また、同リーグでは個の力で圧倒的な存在感を示すプレーヤーも数多く現れており、今オフにJ1クラブから海外へステップアップ移籍を果たす選手が出てきても不思議ではない。
過去には、FC岐阜からヴィッセル神戸を経てセルティック(スコットランド)へとステップアップしたFW古橋亨梧や、ギラヴァンツ北九州で頭角を現し湘南ベルマーレを経てホルシュタイン・キール(ドイツ)へ渡ったFW町野修斗などが、その代表例と言えるだろう。
ここでは、百年構想リーグでのパフォーマンスを踏まえ、海外クラブへのステップアップが期待される注目のJ1プレーヤー9名を厳選して紹介する。

相馬勇紀(町田ゼルビア)
1人目は、町田ゼルビアのFW相馬勇紀。国内組でありながら日本代表としても活躍するアタッカーであり、細かなタッチのドリブルや縦への推進力、パンチ力のあるシュート、そして高精度のキックを武器としている。百年構想リーグでは、ここまで9試合で4ゴール2アシストを記録。2月度の月間MVPにも輝くなど、チームを牽引する活躍を見せていた。
しかし、4月5日に行われた第9節FC東京戦で脚を痛めており、アル・アハリ・サウジ(サウジアラビア)とのAFCアジアチャンピオンズリーグエリート決勝を最後に、現在まで実戦から離れている。
それでも、負傷は重傷ではないとみられており、6月のFIFAワールドカップに照準を合わせながら調整を進めている段階だろう。世界の舞台でもJリーグ同様のパフォーマンスを発揮できれば、W杯後に再び海外移籍へ踏み切る可能性は十分にありそうだ。

早川友基(鹿島アントラーズ)
2人目は、日本代表にも選ばれている鹿島アントラーズのGK早川友基。明治大学卒業後の2021シーズンから鹿島でプロキャリアをスタートさせると、2023シーズンにはJ1リーグ全試合出場を達成し、一気に頭角を現した。
その後も安定したパフォーマンスを継続し、2025年にはEAFF E-1サッカー選手権2025で日本代表に初選出。A代表デビューを果たしたほか、数々のビッグセーブで鹿島のJ1優勝に大きく貢献した。同シーズンにはJ1最優秀選手賞にも輝き、今やJリーグ屈指の守護神へと成長を遂げている。
まもなく開幕するW杯メンバーへの選出やパフォーマンス次第では、大会終了後に欧州5大リーグへステップアップ移籍を果たす可能性も十分にありそうだ。

佐藤龍之介(FC東京)
3人目は、FC東京のMF佐藤龍之介。FWやサイドを主戦場とし、攻守両面でのハードワークに加え、狭い局面でも打開できる高いドリブル技術を武器とする19歳だ。クラブ史上2番目の若さとなる16歳でプロ契約を締結。さらに18歳時にはW杯最終予選に出場し、日本代表最年少出場記録を樹立するなど、早くから大きな期待を集めてきた。
昨シーズンはJ1のファジアーノ岡山に期限付き移籍となり、J1リーグ28試合6ゴール2アシストをマークし、チームのJ1残留に大きく貢献した。その活躍が高く評価され、同シーズンのJリーグベストヤングプレーヤー賞と優秀選手賞をダブル受賞している。
また、5月15日に発表されるW杯日本代表メンバーへの選出候補の一人として、国内外から高い注目を集めている存在だ。W杯で結果を残せば、大会終了後に海外クラブへステップアップ移籍を果たす可能性は極めて高いだろう。
キム・ジュソン(サンフレッチェ広島)
4人目は、サンフレッチェ広島のDFキム・ジュソン。キムは、189cm89kgの屈強なフィジカルを生かした対人守備や、空中戦の強さを武器とする25歳のセンターバックだ。
昨シーズンは広島でJ1リーグ8試合に出場し、1ゴール1アシストを記録。百年構想リーグでも、第15節終了時点で7試合に出場している。出場試合数の関係もあり、空中戦勝利数やデュエル勝利数といったスタッツではリーグ上位に名を連ねていないものの、出場した試合では圧倒的な対人守備の強さを発揮。次世代の韓国代表を担うCB(センターバック)として、高い注目を集めている存在だ。
鈴木章斗(サンフレッチェ広島)
5人目は、今シーズンに湘南ベルマーレからサンフレッチェ広島へ完全移籍したFW鈴木章斗。180cm76kgと突出したサイズではないものの、身体の使い方を生かしたボールキープ力や、相手DFの背後を突く動き、限られたチャンスを仕留める高い決定力を武器としている。
湘南でプレーした2022〜2025シーズンには、J1リーグ通算22ゴール5アシストをマーク。今シーズンも移籍1年目ながら、百年構想リーグで16試合3ゴール3アシストと存在感を示している。残り数試合でさらにゴールを量産できれば、今夏の海外移籍の可能性も一気に高まってきそうだ。
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