
2025明治安田J2リーグを13位で終えたヴァンフォーレ甲府。9年ぶりのJ1昇格を目指したシーズンだったが、課題であった得点力不足が最後まで響き、早々に昇格争いから脱落。悔しさの残る一年となった。
チーム立て直しに向け、今シーズンは町田ゼルビアからMF黒川淳史を完全移籍で、RB大宮アルディージャからFW藤井一志を期限付き移籍でそれぞれ獲得するなど、補強で弱点の解消を図った。J2・J3百年構想リーグEAST-Bでは開幕から好調を維持し、混戦の上位争いの中でも第13節終了時点で首位に立つなど、確かな手応えを掴んでいる。
なかでも、新加入の藤井はキーマンとして存在感を発揮。裏抜けの鋭さやパンチ力のあるシュート、ラストパスで攻撃を牽引しており、その活躍に期待を寄せるファンも多い。
一方で、出場機会を得られず結果を残せていない選手も少なくない。百年構想リーグや2026/27シーズンの成績次第では、立場が大きく揺らぐ選手が出てくる可能性もある。
ここでは、今シーズンのアピール次第で退団の可能性も考えられる4選手を、筆者の視点からピックアップして紹介する。
村上千歩
1人目は、優れた足元の技術とポジショニング、豊富な運動量を兼ね備えるMF村上千歩だ。名古屋グランパスU-18から専修大学を経て、2024シーズンに甲府へ加入した。
学生時代は前線でプレーすることが多かったが、プロ入り後は上下動できる運動量が評価され、WB(ウィングバック)やSH(サイドハーフ)での起用が増加。この配置転換が功を奏し、ルーキーイヤーはWBを主戦場にJ2リーグ8試合に出場、1ゴールを記録するなど一定の手応えを掴んだ。
しかし、続く2025シーズンは出場機会を伸ばせず、シーズン途中にJ3リーグの長野パルセイロへ期限付き移籍。長野では主に2列目のシャドーとして起用され、相手DFラインの背後を突く動き出しや抜け出しで持ち味を発揮し、J3リーグ7試合に出場した。
迎えた今シーズンは、これまでの経験を糧に飛躍が期待されたものの、百年構想リーグでは第13節終了時点で出場は2試合にとどまっている。現状を踏まえると、2026/27シーズンも再び他クラブへの期限付き移籍となる可能性は高いと言えるだろう。
山内康太
2人目は、今シーズンでプロ5年目を迎えるGK山内康太だ。山梨県南アルプス市出身の山内は、恵まれた体格と反射神経を生かしたシュートストップやハイボール処理を武器に、甲府の下部組織時代から頭角を現してきた。
しかし、高卒でのプロ入りは叶わず日本大学へ進学。同大での4年間でプレー判断やシュートストップに磨きをかけると、4年時には甲府の特別指定選手に登録された。出場機会こそなかったものの、その成長が評価され、2022シーズンに念願のトップチーム昇格を果たす。
プロ1年目は公式戦出場がなかったが、2年目の2023シーズンにJ2リーグ3試合に出場。限られた出場機会の中でも持ち味を発揮し、一定の手応えを掴んだ。続く2024シーズンも6試合に出場と着実に出番を増やしたが、長年守護神を務めるGK河田晃兵の壁は高く、レギュラー奪取には至らなかった。
昨シーズンはJ3の鹿児島ユナイテッドへ期限付き移籍し、J3リーグ12試合に出場。キャリアハイとなる出場数を記録した。今シーズンは河田からポジションを奪う活躍が期待されたが、現状はスタメン争いどころかベンチ入り争いでもGK東ジョンに後れを取っており、厳しい立場に置かれている。
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