
埼玉平成高校から国士舘大学を経て、現在はモンテネグロのイスクラでプレーする金田璃空が、海外で実感した日本サッカーの強みと現地とのギャップについて語った。欧州の舞台で戦う中で見えてきたリアルな経験は、日本育ちの選手にとって示唆に富む内容となっている。
金田が最初に直面したのは、想像をはるかに超えるフィジカルの壁だった。「準備はしていたが、それをはるかに上回ってきた。ここまでかと感じた」と振り返る。モンテネグロは平均身長が世界でもトップクラスとされ、180〜190cmの選手が当たり前の環境。170cm未満の金田にとって、当初は接触プレーに対する恐怖心すらあったという。
しかし、その差を埋める武器となったのが、日本で培った守備意識だった。「こちらの選手は攻撃に偏りがちで、守備への意識が薄い。日本人の真面目さというか、守備をさぼらない姿勢は評価されていると思う」。特別に守備に定評があったわけではない中でも、走力や予測力、細やかな気配りといった日本人特有のプレースタイルが、現地での評価につながっている。
一方で課題として挙げたのが、ボールの収め方や間合いの違いだ。「日本と同じ感覚でボールを持つと、簡単に足に引っかかってしまう」。長いリーチを持つ選手が多い環境では、日本のテンポが通用しない場面も多い。また、ピッチコンディションも決して良いとは言えず、イレギュラーバウンドは日常的。それでも「ピッチを信頼しないことを前提にする」と割り切ることで、相手のミスを予測し奪うプレーへと適応していった。
国士舘大学での4年間については「あと1か月の積み重ねで4年やり切った」と振り返る。厳しいフィジカルトレーニングは「地獄」と表現しながらも、「あの経験が今のベースになっている」と語る。さらに「大学でメンタルは完成したと思っていたが甘かった。海外に来てさらに鍛えられた」と、環境の違いが自身を成長させたことを明かした。
日本のサッカー教育について金田は「通用する」と断言する。ただし、技術や規律に加え、環境が変わっても自分のプレーを出し切るメンタルの重要性を強調。「迷っているなら飛び込むべき。海外に出れば必ず強くなれる」と語り、挑戦をためらう若い選手たちへメッセージを送った。
欧州の地で揉まれながら成長を続ける金田璃空。その言葉は、日本サッカーの強みと課題、そして海外挑戦の価値をリアルに映し出している。なお、フルインタビューはユーロプラス公式noteで公開されている。
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