Jリーグ ベガルタ仙台

「東北で生活してる人として…」仙台MF関口訓充が東京五輪巡る韓国紙の報道に言及

五輪旗と日本国旗旗 写真提供: Gettyimages

 東京五輪は先週に開幕すると、各競技が当初の日程通り順調に開催されている。その中、韓国メディアがメダリストに手渡されるビクトリーブーケについて「放射能への懸念がある」と報道。これには日本国内から反発の声が次々とあがっているが、ベガルタ仙台に所属するMF関口訓充もSNS上で自身の考えを明かした。

 東京五輪は東日本大震災の復興という位置づけで行われていることもあり、福島県産のトルコギキョウとナルコラン、宮城県産のヒマワリ、岩手県産のリンドウ、東京産のハランなどを組み合わてビクトリーブーケが製作されている。しかし、韓国紙『国民日報』はこのビクトリーブーケについて「放射能への懸念がある」と主張していた。

 これに対して、福島県は公式ホームページ上に今月19日の定例記者会見における内堀雅雄知事のコメントを掲載。韓国紙からの言いがかりに対して「今回の報道を拝見し、本当に残念です。東日本大震災、原発事故から10年が経過しました。この間、本県の農業者、生産者、そして関係の皆さんが、努力、努力、努力を重ねてきました。その努力というのは、原発事故に見舞われた福島だからこそ、まず農地の除染を行い、農産物への安全対策を行い、さらには徹底したモニタリング検査を行ってデータを蓄積して公表する、こういった取り組みを、県を挙げて総力で取り組んできたところであります」

 「その結果、御承知のとおり、今、日本の放射性物質の基準は、世界でも最も厳しいものとなっています。その厳しい基準において、玄米であれば6年連続、野菜・果実は8年連続、畜産物、栽培山菜・きのこは9年連続で基準値を超えるものがありません。これが事実です」と福島県産の農産物の安全性が科学的根拠のもと担保されていることを再度説明している。

 今回の韓国メディアの報道に対して日本国民から怒りの声が上がる中、関口訓充も「黙ってられないな… ガッカリだわ」とSNSアカウントに投稿。これには、関口訓充の意見に賛同する声が多く寄せられるとともに、韓国を批判する声が上がっていた。

 これを受けて、関口訓充は「前の投稿でみんなのコメントの数が凄いから少し書きますね。スポーツでたくさんの韓国人の仲間ともやってきたし監督やコーチもいた。みんな素晴らしい人柄だし俺は好き。ただ俺も被災し東北で生活してる人としてその考えは許せないなって思っただけ。全員がそんな考えを持ってないと俺は思います」

 「そしてお互いの悪い所を見つけるんじゃなくてお互いがいい所を見つけあえる関係になっていけたらいいなと思います。これでこの話はやめましょ!オリンピックで頑張ってる選手達には関係ないですし!!」と投稿。言葉を補足して自分の考えを改めて示すとともに、この件に関する議論を一区切りする意思を示している。