CL/EL チャンピオンズリーグ

CL準決勝1stレグ、レアル対チェルシー。試合分析と2ndレグの展望

クリスチャン・プリシッチ 写真提供:Gettyimages

14分にチェルシーが先制

そして14分にリュディガーのロングパスに抜け出したチェルシーのクリスチャン・プリシッチがGKティボ・クルトワを冷静にかわしてゴール。

このシーンでマークを担当していたマドリードのナチョは、プリシッチが裏に抜けるときにオフサイドにかけようとして、わずか一瞬ではあるが付いて行くことを中断。この僅かな時間にプリシッチとの距離が広がり、彼をフリーにしてしまった。

その後、前半にアスピリクエタが裏に抜けてマルセロが付いて行くシーンがあったのだが、この時ブラジル代表SB(マルセロ)はオフサイドにかけようとはせずに最後まで付いて行った。

ナチョとマルセロの対応のどちらが正解なのか、という問題よりも、2人の間で対応が違うことに問題があるように見える。チームの中で守備時の対応が統一されておらず、個の判断に依存してしまっているからだ。(個人ベースでの対応でも凌げるマドリードもまた凄いのだが)

カリム・ベンゼマ 写真提供: Gettyimages

そして29分、マドリードのコーナーキックの流れからカリム・ベンゼマがスーパーなボレーを沈めて同点に。流れがチェルシーに傾きかけていた時に生まれた、試合の文脈を無視したようなファインゴールであった。

後半に入るとマドリードの方がややボールを保持する時間が長くなり、前半と同じように左サイドを中心に攻めていく。よってチェルシーの最初の交代は右WBのリース・ジェームズを含む3人だった。ジェームズ以外にはハキム・ツィエクとカイ・ハフェルツの2人を投入するも、大雨のピッチの中で良さを発揮できず。

一方、マドリードは66分にヴィニシウス・ジュニオールと代わって古巣対決となるエデン・アザールを投入。77分に両WBをアルバロ・オドリオソラとマルコ・アセンシオに変えるも、2点目が取れない。

試合が動きそうな気配はなく、1stレグは1対1のスコアで終了した。

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名前:森琢朗

趣味:ラジオ、ラップ、お笑い、漫画、ゲーム
「東京生まれHIP HOP育ち」と言いたいところですが、98年生まれ田舎育ちです。2019年に奈良クラブでインターン生として対戦相手の分析をしていました。将来はアンチェロッティみたいな可愛いおじいちゃんになりたいです。

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