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佐野航大にアヤックス再浮上!その理由は?「移籍金暴落」「ナイメヘンの失策」

佐野航大 写真:アフロスポーツ

 NECナイメヘン所属のFIFAワールドカップ北中米大会日本代表候補MF佐野航大は、4月19日に開催されたオランダ杯決勝でスタメン出場も、チームはタイトルを逃した。その佐野が今、深刻な「移籍金暴落」の危機に直面。皮肉にもDF冨安健洋、DF板倉滉の退団が確実とみられるアヤックスへ移籍の可能性が浮上している。

 オランダカップ決勝でAZアルクマールに1-5と屈辱的な大敗を喫したNECナイメヘン。この結果が、冬の移籍市場でノッティンガム・フォレストが提示した2000万ユーロ(約37億円)ものオファーを「不十分」として退けたクラブの強気交渉に、致命的なダメージを与えた。

 オランダ『サッカーニュース』は、「NECで最も注目を集めているのは佐野航大だ」と断言している。1月の移籍市場ではアヤックスとの口頭合意報道まで飛び出したが、テクニカルディレクターのカルロス・アルバースが2000〜2500万ユーロ(約37〜47億円)の評価額に固執し、交渉は決裂した経緯がある。

 だが、カップ決勝の惨敗が全てを変えた。

 佐野の移籍金が最大700万ユーロ(約13億円)という意見がオランダ国内で広がり、2000万ユーロという額のオファーが届く可能性は低いという冷ややかな見方が噴出している。肝心の佐野自身も、この大一番で存在感を示すことができなかった。「これほどの大舞台でこそ価値を証明しなければならなかった」という指摘は、反論のしようがない。

 アヤックスにとっては、まさに好機到来だ。強気を貫いたNECの交渉力は一気に弱まり、この夏に改めてオファーが出た場合、冬とは比較にならない低水準の数字を突きつけられる可能性が高い。「オランダ国内移籍は非現実的」という見方があったものの、この移籍金暴落により、アヤックスが再び移籍先候補に浮上した格好だ。

 移籍金の「相場崩壊」が現実となれば、クラブだけでなく佐野自身のW杯選考にも影を落としかねない。欧州トップリーグへの移籍が遅れるほど、日本代表としての立場も揺らいでいく。NECが「高く売りたい」と固執し続けた結果が、選手のキャリアそのものを削ることになるとすれば、それはクラブとして最も避けるべき失策だ。オランダ杯でタイトルを逃したことが、佐野の去就に大きな影響を与えそうだ。