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高井幸大、ボルシアMG退団へ!「わずか9億円」トッテナム復帰・来季2部でプレーの可能性も?

高井幸大 写真:アフロスポーツ

 川崎フロンターレ在籍歴のあるFIFAワールドカップ北中米大会日本代表候補のDF高井幸大は現在、トッテナムからボルシアMGへ期限付き移籍中。ボルシアMGでは主力センターバックとして存在感を示し、ブンデスリーガの舞台で着実に評価を積み上げてきた。しかし今夏、彼の去就を巡る環境は急速に悪化しつつある。

 ドイツ『SPORT BILD』が報じた内容は衝撃的だった。ボルシアMGが今夏の補強に充てられる予算は、「わずか500万ユーロ(約9億2,000万円)」とのこと。RBライプツィヒからロッコ・ライツを獲得した際の移籍金2000万ユーロ(約36億8,000万円)の大半がクラブの財政再建に消えるため、スポーツ責任者ルーヴェン・シュレーダーは事実上、身動きが取れない状態に置かれている。

 問題の核心は数字にある。

 ドイツ『RP』が2月15日時点で報じていたように、高井の契約には買取オプションが設定されており、その金額は900万ユーロ(約16億5,000万円)。プレミアリーグの市場規模を基準にすれば「割安」とも映る水準だが、500万ユーロ(約9億2,000万円)の補強枠しか持たないボルシアMGにとって、これは「検討すら困難な数字」と言わざるを得ない。同メディアによれば、クラブ幹部は買取ではなくレンタル延長という迂回策も模索しているというが、『SPORT BILD』の報道内容を踏まえると、それすら財政的に成立するかどうか不透明だ。

 さらに、高井の「古巣」であるトッテナムの状況も事態を複雑にしている。現在プレミアリーグで18位に沈むトッテナムが、来季2部リーグを戦うことする現実が目前に迫っている。2部に転落した場合、高井の「市場価値」への影響は避けられない。むしろ、そうした状況だからこそボルシアMG側がレンタル延長を優先させたい思惑は理解できるが、500万ユーロ(約9億2,000万円)という予算の壁がその交渉すら阻んでいる。

 『SPORT BILD』はさらに踏み込み、33人のトップチーム登録選手のうち半数以上が売却対象になっていると報じた。フロリアン・ノイハウス(年俸約400万ユーロ(約7億4,000万円))やジョヴァンニ・レイナ(同約270万ユーロ(約5億円))など高給取りの選手たちが給与減を受け入れなければ退団もままならない構造的問題を抱え、CEOのシュテファン・シュテーゲマン自身が「給与構造の見直しが必要」と早期から認めていた。

 要するに、ボルシアMGは「売りたいが売れない、買いたいが買えない」という二重のジレンマに陥っている。高井を残留させたい意志はあるとみられるが、意志と財布は別物だ。

 以上の内容を踏まえると、高井のボルシアMG退団は既定路線。トッテナムの来季構想に含まれるか現時点では不明だが、同クラブが2部降格により多くの主力選手の放出を余儀なくされる場合は、高井のレンタルバックに向かうはずだ。