
FIFAワールドカップ北中米大会の日本代表落選危機にあるMF守田英正。川崎フロンターレ、CDサンタ・クララを経て、現在はポルトガル1部の強豪スポルティングCPでプレーしているが、その守田がステップアップの踏み台に選んだクラブが、今度は川崎と正面から向き合い始めた。
ポルトガルの有力スポーツ紙『record』が13日に報じた。アゾレス諸島に本拠を置くCDサンタ・クララへ、川崎フロンターレの幹部が訪問。田坂祐介氏が同行し、クラブの筆頭株主であるブルーノ・ヴィシンティンと会談を行ったという。
サンタ・クララはこれまでに守田英正、三竿健斗という2人の日本人MFをそれぞれ川崎、鹿島アントラーズから獲得した実績がある。守田は現在スポルティングで活躍した一方、三竿は存在感を発揮できず、わずか半年でチームを去った。「川崎→サンタ・クララ」のパイプラインは、欧州挑戦を志す日本人選手にとって現実的な選択肢として認知されつつある。
インスタグラムでサンタ・クララの幹部は「日本とポルトガルをつなぐ架け橋をさらに強固にしていく」と明言した。単なる親善訪問の域を超え、クラブとして「日本人選手の獲得」を戦略の柱に据えていることは、もはや疑いようがない。
一方で、現実を直視する必要もある。サンタ・クララは現在ポルトガル1部リーグで14位。欧州カップ戦出場権とは縁遠い順位であり、選手育成・転売モデルの継続が経営上の生命線となっている構造だ。つまりこのパートナーシップは、川崎にとって「選手の欧州売り込み窓口」であると同時に、サンタ・クララにとっては「安価に質の高い日本人選手を確保し、高値で売り抜く」ビジネスの文脈でもある。
川崎サイドがそのスキームを承知の上で関係強化に踏み切ったなら、それはクラブの成長戦略として評価できる。ただ、三竿のようにサンタ・クララからステップアップ移籍できなかったケースもあることは留意すべきポイントだ。果たして川崎所属の日本人選手に、サンタ・クララがオファーを提示することはあるのだろうか。
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