
ヴィッセル神戸は20日に行われたAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)準決勝で、サウジアラビアのアル・アハリに敗れ、ベスト4で同大会を後に。準々決勝アル・サッド戦での出来事を受けて、AFC(アジアサッカー連盟)から罰金処分を科された。
AFCは23日、規律委員会の裁定として、神戸対アル・サッド戦において後半開始を「2分8秒」遅延させたとして、神戸に1500ドル(約22万円)、アル・サッドに2625ドル(約39万円)の罰金を科した。
処分の中身より、問われるべきはその「文脈」だ。
準々決勝以降のファイナルステージはサウジアラビアでの集中開催。さらに、神戸対アル・サッドの試合会場は開催わずか2日前に突如変更されている。スタジアムへの移動ルート、スケジュールの再調整を72時間以内に強いられた格好だ。むしろ「2分8秒」は、その混乱を考えれば誤差の範囲とさえ言えるかもしれない。それでもAFCから状況変更に関する正式な説明は一切なかった。
くわえて見逃せないのは、この構造が今後さらに固定化されるという点だ。ACLEのファイナルステージは2028/29シーズンまでサウジアラビアでの集中開催がすでに決定済みであることが明らかになっている。「中立地開催」という建前のもとで、中東クラブが地の利を享受し続けることは明らかだ。
神戸が罰金を科された「2分8秒の遅延」。その数字の些細さが、むしろ問題の本質を浮き彫りにする。会場を2日前に強行変更し、移動と準備の段取りを根本から狂わせておきながら、秒単位の遅延には粛々と罰金を科す。このダブルスタンダードこそが、AFCの優先順位を如実に物語っている。同大会終了後も、AFCに対する批判は止まないはずだ。
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