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天野純に蔚山現代監督激怒「お金のために嘘を…」横浜FMから全北現代移籍

天野純 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグの横浜F・マリノスからKリーグ1(韓国1部)の蔚山現代へレンタル移籍していた元日本代表MF天野純(31)は、2022シーズン限りで蔚山現代を退団。今月はじめに蔚山現代のライバルクラブである全北現代へのレンタル移籍が正式決定している。その天野純に対して、蔚山現代のホン・ミョンボ監督が怒りをあらわにしている。

 同選手は昨年1月に横浜F・マリノスから蔚山現代へレンタル移籍。レギュラーシーズンで33試合中18試合に先発出場して8ゴール1アシストをマークするなど、攻撃陣の主力選手として活躍。蔚山現代のリーグ優勝に大きく貢献していた。

 しかし韓国メディア『スポーツソウル』は昨年11月20日、天野純の全北現代移籍が確実と報道。横浜F・マリノスへのレンタル料に関しては両クラブともに15万ドル(約2100万円)を用意していたものの、全北現代の提示した年俸額が蔚山現代よりも10万ドル(約1400万円)上回っていたことが移籍の決め手になったと伝えられると、今月5日になって全北現代へのレンタル移籍が正式決定している。

 そんな中、韓国のスポーツサイト『Sportal Korea』は11日、蔚山現代のホン・ミョンボ監督へのインタビュー記事を掲載。

 これによると、ホン・ミョンボ監督は「天野純は韓国国民から一番嫌われる…。彼はそういう道を選んだ」と同選手を激しく非難。

 全北現代移籍決定に至るまでの背景について「彼はずいぶん前に蔚山現代に対して、可能ならば契約延長をしたいと相談した。本人もOKだと言ってくれたんだ」

 「シーズンが終わって日本に帰ったら、全北現代に移籍したんだ。天野純は『お金に興味がない』と言っていたが、結果として全北現代にカネのために移籍した。彼は嘘をついたんだ」と、選手サイドに問題があったと主張。

 「私はこれまで多くの日本人選手に会ったが、その中でも最悪の日本人だ。他のクラブに行って挑戦したいとか、理由があれば移籍させるのが正しいが、そういう状況ではなかった。蔚山現代をリスペクトしていないということだ。池田誠剛コーチもがっかりしていた」と語るなど、天野純に対して憤りを覚えているという。

 なお蔚山現代は、天野純の他に元浦和レッズ所属選手のブラジル人FWレオナルド(25)が中国1部・山東泰山からのレンタル移籍期間満了により退団。一方で浦和レッズから元日本代表MF江坂任(30)を完全移籍により獲得している。