明治安田生命J1リーグの鹿島アントラーズを今季途中まで率いていたアントニオ・カルロス・ザーゴ氏は、Jリーグでの監督業について振り返った。6日、ブラジルメディア『グローボ』が報じている。
ザーゴ氏はブラジル国内の複数クラブで指揮を執った後、昨季から鹿島アントラーズを率いていた。しかし、今季はJ1リーグ開幕節・清水エスパルス戦で逆転負けを喫すると以降も勝ち点を積み重なることができず、4月11日に行われた第9節・北海道コンサドーレ札幌戦をドローで終えた後に解任となっていた。また、解任後はカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のフォルタレーザECやコリンチャンスの指揮官に就任する可能性が報じられていたが、現時点でもフリーの身である。
そんなザーゴ氏は母国メディアのインタビューで、鹿島アントラーズでの仕事について質問を受けると、「とても収穫が多く、良いものだった。鹿島アントラーズは難しい状況にあったから、私の招へいを望んでいたよ。(昨季は)新型コロナウイルス感染拡大による問題を抱えていたけど、チームは良い戦いができていた。しかし今季はブラジル人選手がシーズン序盤に合流できなかったので、困難に陥った」とコメント。新型コロナウイルス感染拡大による入国規制が、シーズン序盤の戦いにおいて痛手となったと主張している。
また、ジーコTD(テクニカルディレクター)との関係性については「(ジーコ氏とは)良い関係にあるし、相談相手だよ。おそらく鹿島アントラーズはJリーグの中で最も多くブラジル人を抱えているだろうし、そのことがメンタリティにも多少の影響を及ぼしていることもある」と語っている。
そして「鹿島アントラーズが創立30周年を迎えていたという点で今年は重要なシーズンだったし、タイトル獲得を目指していた。ただ、川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、名古屋グランパスと鹿島アントラーズの上をいくクラブの存在が(タイトル獲得を)難しいものにしたと私は思う。この3クラブは長期間にわたって自分たちのスタイルを構築してきた。特に川崎フロンターレは日本代表の選手を5、6人抱えていたしね」と他クラブについても言及した。
なお、ザーゴ氏は鹿島アントラーズ指揮官の解任後、ブラジル国内の複数クラブからオファーが届いていたことも明かしている。
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