Jリーグ ヴィッセル神戸

ヴィッセル神戸がJの新たな支配者に?成功への土台となる天皇杯優勝

写真提供: @TheAFCCL

著者:クリシュナ・サドハナ

新たに建設された新国立競技場で鹿島アントラーズを2-0で破り、2019年の天皇杯王者となったヴィッセル神戸。クラブ史初の獲得タイトルが天皇杯となった。これにより、アンドレス・イニエスタを含むスター軍団は2020AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ出場が決定している。

深紅と白がダイヤモンドパターンで配色された2020年のホームユニフォームを着て戦ったヴィッセル神戸。イニエスタ、トーマス・フェルメーレン、ルーカス・ポドルスキの世界的スター選手3名が先発で出場した。この試合が現役最後の試合となるダビド・ビジャはベンチからのスタートとなった。もちろん、日本人スター選手たちも先発に名を連ねた。西大伍と酒井高徳が最終ラインを引き締め、山口蛍が中盤に、そして古橋亨梧と藤本憲明が攻撃のポジションを担った。

イニエスタ中盤の要として機能し神戸は、すぐに試合の主導権を手にした。リーグ戦では上位の鹿島だが、この試合では無気力さが垣間見えた。神戸のプレッシャーに耐えることができず、18分にオウンゴールで敵に塩を送ってしまった。左サイドを急襲した酒井が相手DFと対峙。ポドルスキとスイッチし、同選手が角度のないところから放ったシュートは犬飼智也にあたってゴールに吸い込まれた。

その後迎えた28分、ポドルスキのシュートが再びネットを揺らす。しかし、これはオフサイドの判定が下されノーゴールに。ただ、神戸が待望の2点目を奪うのに時間はかからなかった。

38分、2019年シーズン途中に加入した藤本にゴールが生まれる。鹿児島ユナイテッドと大分トリニータで躍動し、今シーズン途中に入団した藤本。右際サイドでフリーとなった西が送ったクロスのこぼれ球を押し込むことに成功した。


写真提供: Gettyimages

綺麗なゴールではないが…

奇妙な形での2つのゴールによりリードすることに成功した神戸だが、2019年の天皇杯王者に相応しいクラブだったと言えるだろう。鹿島の大岩剛監督がより攻撃的な指示を与えるようになった後半だが、神戸は最後まで守り切ることができた。神戸にはポドルスキを下げて、引退の瞬間が迫るビジャをピッチに送り出す余裕もあった。そして審判が試合終了の笛を吹き、ビジャの輝かしいキャリアが幕を閉じるとともに、最後のタイトル獲得の瞬間を迎えたのだった。

神戸が天皇杯を優勝することができたのは、楽天の三谷社長による多額の投資が優れたものだったということの証明でもある。高い資金力により、多くの質の高い選手が神戸でプレーしてきたが、多くの選手がリーグ戦とカップ戦の両方で活躍を見せている。今シーズンのリーグ戦では失望さえ味わった神戸だが、天皇杯で優勝しACLの出場権も獲得。成功を収めるであろう未来のための土台を築くことができた。天皇杯を手にした神戸はJリーグの新たな支配者となるかもしれない。時間がそれを教えてくれるだろう。

天皇杯優勝おめでとう、ヴィッセル神戸!