数年前、私はジョン・レノンの『イマジン』をヒントに、バイエルンのいないブンデスリーガのスタッツを想像してみた。「想像してごらん、平和に生きていることを…」という歌詞の通りだ。当時のバイエルンはペップ・グアルディオラ監督が率い、ボール支配率70%で他を圧倒していた。
他クラブのファンにとっては暗い時代だ。未来はクリスマスのない長い冬のように思えた。バイエルンの成功は、リーグのその他すべてを陰で覆っていた。現在も、私たちはその冬を抜けていない。
バイエルンは2011/12シーズンからブンデスリーガを勝ち続けている。彼らが既に6シーズン連続のリーグタイトルを獲得しようとしている今こそ、傷を癒して「バイエルンのいない世界」を想像するにはぴったりの時期だ。
バイエルンの国内での成功は、衰えを見せていない。それは終わりのない世界だ。それでも毎年ブンデスリーガが開幕する頃には、私たちは希望を込めて「バイエルンの冬」に終止符を打つクラブが現れるふりをする。私も同じであり、かつてはバイエルンの敗北を喜ぶ人間の一人だった。
しかし今シーズンが終盤に近づくにあたって、私はもうブンデスリーガのバイエルンには関心がなくなってしまった。言い換えれば、もうバイエルンなんてどうでもいいと思うことにした。だからバイエルンのいない世界を想像することは、そう難しい事ではない。今季の私にとってはそれは既に自然なことになっている。バイエルンが他を叩きのめしてきた5年間を経て、もう彼らの存在を気に掛ける気力はなくなってしまったのだ。
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