シャルケに所属する日本代表DF板倉滉(24)は、守備陣の中心選手として周囲から絶大な信頼を寄せられている。その中、シャルケのルーベン・シュレーダーSD(スポーツディレクター)は、同選手の完全移籍による獲得にむけてのシナリオを描いているようだ。28日、ドイツメディア『FUSSBALL』が伝えている。
板倉滉は東京五輪終了後の8月19日にマンチェスター・シティからシャルケへレンタル移籍。2日後の2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)第4節・ヤーン・レーゲンスブルク戦でデビューすると、8月28日開催の第5節・フォルトゥナ・デュッセルドルフ戦以降は全14試合でスタメンに抜てきされている。また、今月18日に行われた第18節・ハンブルガーSV戦では2試合連続となるゴールをマーク。チームに貴重な勝ち点1をもたらしている。
そんな板倉滉の取引については、シャルケがマンチェスター・シティにレンタル料50万ユーロ(約6700万円)を支払っている。また、買い取りオプションは450万ユーロ(約6億円)に設定されていると伝えられている。
また、シュレーダーSDはドイツ紙『WAZ』のインタビューにおいて、買い取りオプション行使の可能性を聞かれると「あらゆる手段を検討している。ただ、我々は金持ちのクラブではないので、(クラブの財政面において)ある一定の範囲を超えることはしない」とコメントを残すなど、あくまでもブンデスリーガ復帰を果たした場合にのみ、完全獲得に踏み切る方針を示していた。
ただ、同SDは板倉滉のパフォーマンスを「コウは信じられないほど優れたサッカー選手だ。彼はヘディングの強さ、そして守備へのこだわりを持っている」と称賛すると、「我々は間違いなく彼の感情的な部分を味方につけている」とコメント。『FUSSBALL』も「板倉を一度も公式戦で起用したことのないマンチェスター・シティが、彼を欲しがるとは考えにくい。もし、板倉がどうしてもシャルケに残りたいならば、(買い取りオプションの)値段についてはまだなんとかなりそうだ」という見解を示した。
守備の要として、クラブの上位躍進に貢献している板倉滉。今季終了後の去就は依然として不透明ではあるものの、シーズン後半戦でも好パフォーマンスを発揮し続けることが求められる。
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