著者:セザル・ヘルナンデス
メキシコ代表、メキシコリーグ、国外で活躍するメキシコ人選手の取材を得意とするフリーランスジャーナリスト。『ESPN』『FourFourTwo』『FutMexNation』『Soccer Nation』に寄稿している。
Twitter: @cesarhfutbol
パチューカのプレーオフ進出の夢はまだ終わってない。
土曜日のプエブラ戦で1-0と勝利。レギュラーシーズンを上位8位に入る可能性が高まってきた。プレーオフへの道は未だ険しいが、チームはここにきて急速な進化をみせている。
そして、パチューカと同じく“進化”は本田圭佑にもみられるのだ。
少しずつ、リーガMXの新星が世界に知られているテクニックを披露し始めた。プエブラ戦で右WGで高いプレッシングをかけると、積極的な走りや精度の高いパスでチャンスメイクを連発した。危ない位置からのFKはポストを当たり、あと一歩でゴールに迫る場面もあった。
過去2試合で務めた“偽9番”に苦しんだ本田だが、右WGでは伸び伸びとプレーしている。本来はトップ下が最も理想的だろうが、スペースを十分に与えられ、ピッチの中央へも侵入する余裕があった。
加入以来、途中出場に甘んじていた本田はようやくスタメンに定着してきた。土曜日はメキシコ移籍以来に初となる3試合連続先発を果たしている。本田のプレー時間が増えれば“ホンダマニア”の増加も期待できる。試合前に「本田を観るためにやってきたファンが大勢居るだろう。ミランや日本代表のユニフォームを着る人も居るが、間違いなく彼が目玉だ」と放送局『ガラビジョン』の解説チームが語った。本田の写真を撮る日本人ファンの姿も、現地メディア『イマジェン・デポルテス』が報じている。
それでもプレーオフへの道がまだまだ険しいことは変わりない。パチューカは最後の3試合に勝利することはもちろん、他クラブの足踏みも願わなければならない。
しかし、パチューカの成熟度が増していることは誰も否定できないだろう。これまでの課題が修正されている。果たして、パチューカは奇跡のプレーオフ進出を成し遂げられるのか? 残りの3試合に大いに注目したい。
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