
国内リーグで苦戦したクラブの事例
一方で、クラブW杯にコンディションのピークを持っていったことで、その後不振に陥ったクラブも多い。
チェルシー(プレミアリーグ)
クラブW杯で優勝したものの、その反動は大きく2025/26シーズンのプレミアリーグでは中位に低迷。2026年1月1日にエンツォ・マレスカ元監督を電撃解任し、姉妹クラブであるストラスブールからリアム・ロシニアー前監督を引き抜いた。しかしわずか107日で再度の監督交代に踏み切り、カラム・マクファーレン暫定監督が指揮を執ったが、リーグ戦では10位に終わった。5月16日のFAカップ決勝(ウェンブリースタジアム)でもマンチェスター・シティに0-1で敗れ、来季の欧州カップ戦出場権も失った。新監督にシャビ・アロンソ氏を迎え、立て直しを図るシーズンとなりそうだ。
浦和レッズ(Jリーグ)
クラブW杯グループステージでリーベルプレート、インテル、モンテレイを相手に3連敗した。2025シーズンは7位に終わり、2026年の百年構想リーグでも低迷が続いたことでマチェイ・スコルジャ前監督は退任となった。クラブW杯参加による疲労や過密日程の影響が指摘される一方で、クラブW杯を見据えた戦力補強や監督の手腕に関して疑問の声も上がっている。なお同じくAFC(アジア)代表で出場した蔚山HDも3連敗で大会を去り、韓国Kリーグ1の2025シーズンではあわや2部との入れ替え戦に回る寸前の9位に終わっている。
レアル・マドリード(ラ・リーガ)
2024/25シーズンはUEFAスーパーカップとFIFAインターコンチネンタルカップを制したものの、ラ・リーガ2位、コパ・デル・レイ準優勝、CL準々決勝敗退と主要タイトルを逃した。そして2025/26シーズンも無冠で終え、2季連続で主要リーグタイトルを獲得できなかった。ラ・リーガではクラブW杯に出場できなかったバルセロナに大きく引き離され、欧州CLでも準々決勝でバイエルンに敗退。チーム内の不和や高齢化が低迷の主な原因とみられるが、ペレス会長が指摘する過密日程の影響も否定できない。
マンチェスター・シティなど他のプレミアリーグ勢も上位争いに絡みつつリーグ優勝に至らないケースが見られたが、リーグ全体の競争激化も要因の一つと考えられる。
検証から見える傾向
出場32クラブのうち、欧州の強豪を中心にリーグ優勝を果たしたチームが存在する一方、中位以下に沈んだチームもあった。クラブW杯参加が悪影響を与えるリスクはあるものの、選手層の厚さ、監督の手腕、移籍戦略などの要素がより大きく成績を左右したと見られる。バイエルンやPSGは参加後も国内タイトルを獲得しており、「クラブW杯のせい」と一括りにするのは難しい。浦和の場合も参戦による疲労が一因となった可能性はあるが、不振の原因のすべてではないだろう。
ペレス会長の発言は会長選を前にクラブの責任を外に求めた側面もある印象だが、データ上は参加クラブ全体で”一律の不振”は確認されなかった。レアル・マドリードの場合、選手のモラル管理や高齢化への対応、フロントのマネジメント強化が今後の鍵となるだろう。
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