アジア

アルビ新潟S、シンガポール人中心に方針転換。AFC大会参加も可能に

FW李忠成(京都サンガ在籍時)写真:Getty Images

 シンガポールプレミアリーグ(Sリーグ)のアルビレックス新潟シンガポール(以下アルビS)は、2024シーズンから従来の日本人中心とした選手構成のクラブから、シンガポール人を中心とした選手構成のクラブへと方針転換することを決めた。これにより、成績に応じてAFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)などAFC主催大会の出場が可能になるという。

 アルビSは、2004年にSリーグに参戦。2017年までは「純日本人チーム」として戦い、2018年には「シンガポール人選手育成」の目標を掲げて、クラブ史上初のシンガポール人選手を獲得した。その後、徐々にシンガポール人選手を増やしつつ、若手選手を育成するアカデミーを発足するなどシンガポール人選手の育成環境を整えてきた。

 2016年のリーグ初優勝を皮切りに、その後の8年間で6度のリーグ優勝を果たしたアルビS。シンガポールカップ、リーグカップ、コミュニティ・シールドなどのカップ戦を含めると、これまでに計18個のタイトルを獲得する強豪へと成長したが、外国人チームであるとしてAFC(アジアサッカー連盟)の規定によりAFC主催大会への出場が認められてこなかった。

 なお、アルビSには2022シーズンから、元日本代表FW李忠成が所属している。同選手は2022シーズンと2023シーズンのリーグ戦で、それぞれ9ゴールずつをマークしており、リーグ連覇に大きく貢献した。

 アルビSの是永大輔チェアマンは、クラブ公式サイトを通じて以下のようにコメントしている。

 「皆さまに支えていただき、クラブ創立20周年となりました。個人的にも2008年からチェアマン職に就かせていただき16シーズン目となりました。クラブの歴史の折々ではたくさんの挑戦がありました。しかし、今回のローカル化へのチャレンジは、まったく違った、まったく新しい挑戦だと思っています。難しい局面を迎えることもあるでしょうが、まだ観たことのない景色を観るということに胸が踊ります。わたしたちの存在意義は大きく3点と考えています」

・シンガポール代表を強くすること
・シンガポールフットボールの価値を向上させること
・コミュニティをつなぐスポーツとすること

 「今回ローカルクラブになることで、それぞれの意義をさらに高めたいと考えています」