日本代表・海外組

それでも森保ジャパンが疑問視される理由

森保一監督 写真提供:Gettyimages

カタール行きの切符を手に入れるための正念場が間もなく訪れようとしている。2022FIFAワールドカップ・カタールのアジア最終予選グループB、日本代表は10戦中7戦を終えて勝ち点15で2位。

このまま順調に行けば7大会連続でのワールドカップ出場を達成できる。次節2月1日のホームで戦うサウジアラビア戦と、3月24日に行われるオーストラリアとのアウェイ戦がサムライブルーの運命を占う重要な試合になるだろう。

結果としては及第点は確保できていると考える日本代表だが、それでも世論の風当たりは強い。特に森保一監督の手腕に対して疑問を呈する声が高く、現行の体制が続くことへ不安を募らせるファンが多い。一体なぜそこまで批判の的になってしまうのか、森保ジャパンが抱える現状の課題について述べていきたい。


長友佑都 写真提供:Gettyimages

不明瞭な選手編成

とにかく森保一監督が好む選手で固定化されている点に多くの疑問が集中している。Jリーグで頭角を現したフレッシュな選手や異国の地で結果を出し始めた未来のスターではなく、経験を積んだベテラン選手をピッチに送り出す「年功序列システム」には納得できない人も少なくない。

もっと「活躍中の選手を試す」といった発想はないのだろうか。様々な選手をミックスさせることでチームとしての相乗効果が期待でき、世界にも日本代表は多種多様な選手が存在していることを示すことができる。対戦相手からも戦い方が読まれにくいことにもつながると考えるが、現在のサムライブルーは頑固な印象である。


柔軟性の欠如

試合が進行する中で軌道修正が中々できない点も懸念されている。得点を取りに行かなければならない時間でも現状のペースを崩さないように静観し、先制点を上げ追加点を奪いにいく時間でもファイナルサードでの勢いが増さない。今の日本代表は「変化すること」に恐怖を感じているようにも伺える。

1月27日にホームで対戦した中国戦は前半に幸先よく先制点を奪って試合の主導権を握り続けたものの、追加点を上げるまでに苦労した試合だった。特にサイドバックを有効に活かすことができなかったところは反省点と言えるだろう。相手のほころびを見抜き、そこを断続的に攻めるような試合中の調整能力は今後の課題であると考える。

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名前:秕タクオ

国籍:日本
趣味:サッカー、UNO、100均巡り

サッカー観戦が日課のしがないサラリーマンです。かれこれ人生の半分以上はサッカー観戦に明け暮れ、週末にはキルケニー片手にプレミアリーグやJリーグにかじりついています。

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