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元日本代表監督ハリルも命の危機に…W杯予選の遠征先ギニアでクーデター発生

バヒド・ハリルホジッチ監督 写真提供:GettyImages

 日本代表を率いた過去をもつバヒド・ハリルホジッチ氏は、現在モロッコ代表監督としてFIFAワールドカップ・カタール大会のアフリカ2次予選を戦っている。しかし、モロッコ代表一行はギニアでのクーデター発生により、現在も帰国できない状況となっているようだ。5日、フランス紙『レキップ』など複数メディアが報じている。

 モロッコ代表は今月6日に敵地でギニアとの一戦を控えていたため、すでに現地に入っていた。その中、5日にギニアの首都コナクリの大統領官邸付近で激しい銃撃戦が展開されると、軍の特殊部隊がコンデ大統領の身柄を拘束。国営テレビを通じて憲法の停止、政府の解散を発表するとともに、国内全域に夜間外出禁止令を敷いている。

 この事態を受けて、FIFA(国際サッカー連盟)はモロッコ対ギニアの開催延期を公式発表。ただ、モロッコ代表一行は現在でもコナクリのホテルにとどまっているという。

 その中、ハリルホジッチ監督は『レキップ』の取材に対して「我々はホテルにいるが、一日中銃声が聞こえる状況だ。空港への移動許可がおりるのを待っているが、今も(ホテルで)立ち往生している。ホテルから空港まで45~60分かかる。銃声が聞こえる状況で100%の安全は保証されない」と現在置かれている状況を説明している。

 つづけて「選手たちは不安になっているが、私はこのような状況に慣れている。ただ、この状況は奇妙だ。今のところ、我々は立ち往生している。どうなるのか様子を見よう。日が暮れる前にモロッコへ戻れることを願うばかりだ」とコメントを残している。

 なお、4か国によるグループステージ方式のアフリカ2次予選は当初、昨年3月から今年10月にかけて開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今月から約2カ月間で各国6試合を消化することになっている。また、アフリカ2次予選は40か国が10のグループリーグにわかれて争う方式であり、各グループ首位のチームのみが最終予選に進出することになっている。

 ハリルホジッチ監督率いるモロッコ代表は、W杯アフリカ2次予選のグループリーグでスーダン、ギニアビサウ、ギニアと同居。今月3日に行われた初戦のスーダン戦では2-0で勝利している。そのモロッコ代表のW杯アフリカ2次予選の日程は以下の通りとなっている。

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9月3日 vsスーダン(H) 2-0

9月6日 vsギニア(A) 延期

10月6日 vsギニアビサウ(H)

10月10日 vsギニアビサウ(A)

11月11日 vsスーダン(A)

11月14日 vsギニア(H)

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