明治安田生命J1リーグのアビスパ福岡に所属する元ベルギーU19代表MFジョルディ・クルークス(27)は、今月に自らの得点でチームを2度勝利に導いている。今月25日に行われたJ1リーグ第26節・川崎フロンターレ戦では決勝ゴールをあげているが、同選手は日本でのプレーや生活についてベルギーメディア『VOETBAL』の取材で明かした。
右サイドを本職とするクルークスは、母国ベルギーのKRCヘンクで2012年にプロデビュー。OHルーヴェン、ローダJCなどベルギー国内の複数クラブを渡り歩き、今年1月にローダJCとの契約を解除してアビスパ福岡へ加入。今年4月中旬に行われたJ1リーグ第10節・FC東京戦でデビューを果たすと、ここまでリーグ戦で15試合に出場。先発での出場機会こそ少ないものの、今月15日開催の第24節・セレッソ大阪戦で後半アディショナルタイムに値千金の決勝弾。そして川崎フロンターレとの一戦では、左斜め45度からの鮮やかなシュートからゴールを決め、チームに勝ち点3をもたらしていた。
そんなクルークスは母国メディアのインタビューに対応している。同選手は今年3月下旬の入国後に経験した2週間の隔離生活について「本当に地獄だったね。隔離期間中は1日に3度日本食を提供されたけど、その結果(体重が)5キロも減ったね」とコメント。現在の食生活については「(福岡には)ベルギーにいた時のように食べ物を買うことができるヨーロッパ風の店がある。(料理や食事について)自分でできるよ」と自分にあった食事を摂れていることを明かしている。
日本では新型コロナウイルス感染拡大対策により、クルークスをはじめ外国籍選手の家族が入国できない状況が続いていた。しかし、今月に入って日本政府はプロ野球やJリーグ等の外国人選手の家族の入国を認めることを関係機関に通知している。同選手も「コロナの影響で、誰もここに来れなかった。だけど、今は大使館から許可が出ている。まだ13試合残っているし、家族も来日できるようになった。日本での生活がどのようなものなのか確かめてもらえるね」と語っており、今月末にも日本で妻や子供と再会することを明かした。
一方、アビスパ福岡の現状については「(アビスパ福岡は)2部から昇格してきたチームだし、まずは残留しなければならない。毎試合ではないけど、我々はここまで良いプレーができている。このクラブはこれまで1部と2部を行き来しているので、目標はJ1リーグ残留だ」と語っている。
また、クルークスは長谷部茂利監督と自身の出場機会に関する会話を頻繁に行っていることを明かすとともに「このようなことを続けられたら、日本で飛躍するためのきっかけになるだろうね」と自分自身のキャリアアップを図る上で指揮官が大きな助けになっているという考えを示した。
なお、『VOETBAL』はクルークスとアビスパ福岡の契約期間が2023年1月までであると伝えている。同選手は母国復帰の可能性について問われると「(ベルギーへの復帰には)いつもオープンだけど、このクラブでのプレーを本当に気に入っている。日本はとても美しい国だね。ただ、妻や子供と一緒に(自分自身の今後について)状況を見守っているね」と現状に対する満足感をあらわにしている。
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