セリエA インテル

ユーベのライバル、現れてくれ!

写真提供: Gettyimages

みなさんは映画が好きですか?私は大好きです。映画を見る時は「犯人はコイツだ!」や「この二人はうまく結びつけれるかな〜」など、想像しながらワクワクが止まらない。

サッカーが好きなのも同じ理由です。応援しているチームはロスタイムで一発逆転をしたり、得点のが入らない詰まらない試合にいきなりゴールラッシュが生まれたり…興奮しない人はいないだろう。

しかし、最近のセリエAはワクワクしない。すでにエンディングを知っている映画を見ているのように…「サッカーには何が起きるのがわからない」という言い方はみなさんが知っていると思うが、この数年のセリエAを見ると、この新しい言い方が生まれてもおかしくない。「サッカーには何が起きるのは想像がつく」。

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ユベントスは2011/2012年シーズンから、セリエAリーグを優勝をしている。前シーズンも含めて、8回連続のタイトルホルダーである。今シーズンもセリエAという映画は同じエンディングに向かうのか?それともこの状況が変わるのか?正直それは誰にもわからない。

しかし、2019/2020年シーズンが始まって気づいたことがある。イタリアのメディアはユーベに対して悪い印象しか伝えてない気がする。ユーベに精神的なプレッシャーを与えたいのように…

例を一つ出してみる。新聞やテレビ局はユーベの夏のマーケットがよくなったということを伝え続けている。「サッリは監督として選ばれるべきではなかった」や「ユベントスのベンチが長すぎて、あと数人の選手を移籍させるべきだった」など…

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この数年イタリアでライバルがいなかったユーベの第一目標はチャンピオンズリーグを優勝することです。そして、その目標に向かうためにクオリティーの高い選手を揃った。

また、サッリ監督はチェルシーの指導者になった年にいきなりヨーロッパリーグを優勝した。ユーベの監督として彼が選ばれるのはそんなに不思議なことじゃない。さらにサッリは選手の経験がなく、アマチュアリーグの監督からセリエAの監督になるまで登ってきた。ユーベにフィットするかどうかわからないが、素晴らしいフィロソフィーの持ち主であることに違いない。

ユーベは経験で作り上げてきた強いメンタリティーを持っている。それは簡単に敗れるものではない。しかし、ユーベと同等に戦えるチームが現れないと、リーグの流れが変わらず、イタリアのサッカーがつまらなくなる一方だ。

じゃあ、今シーズンはユヴェと優勝に争うぐらいのポテンシャルを持っているチームがいるのか?いるだとしたら、それはインテルだと思う。

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インテルはこの数年選手のクオリティーを第一に考え、チームを作り上げてきた。今まで足りなかったのは強いメンタリティーを持つ監督だと思う。今年インテルの指導者になったコンテ監督は勝利に誰よりもこだわる男。そして、そのメンタリティーをピッチ内にもピッチ外にも選手に伝えるのが得意。それだけでインテルは強敵になる。

忘れちゃいけないのはユーベの勝つメンタリティーを作り上げたのはコンテ監督であったこと。彼がユーベの監督になって、クラブを暗闇から救った。今年はインテルが優勝できるかどうかまで想像できなくても、この数シーズンより面白いシーズンになることは違いない。

みなさんはどうなると思いますか?よかったら教えてください。

名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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