セリエA ナポリ

チェルシー、前ナポリ指揮官就任で合意に至るも残された問題は…?

 チェルシーは来季から前ナポリ監督のマウリツィオ・サッリ氏がクラブを率いることで合意に至ったようだ。26日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』やイタリアメディア『Sportitalia』など主要メディアが一斉に報じている。

 サッリ氏は、24日にナポリが元バイエルン・ミュンヘン指揮官のカルロ・アンチェロッティ氏を新たに招聘(しょうへい)したことにより、解任に憂き目に遭っている。また同氏の去就を巡っては、以前からチェルシー行きの噂が取りざたされていた他、ここに来てロベルト・マンチーニ監督との契約解除を発表していたゼニト・サンクトペテルブルクが招聘に動いていると伝えられていた。

 そして同氏の代理人はチェルシーの幹部と現地時間24日にロンドンで7時間に渡り、会談を行い来季から年俸600万ユーロ(約7億6000万円)で合意に至った模様。しかしチェルシーには正式に同氏の監督就任を発表するまでに解決すべき問題が2点残っているようだ。

 まず2016年夏から2シーズンに渡りクラブを率いているアントニオ・コンテ監督との契約が2019年まで残っており、契約解除には多くて2000万ユーロ(約26億円)も要するものとみられる。そしてナポリに対して800万ユーロ(約10億円)の違約金を支払わなければならないと伝えられている。

 ただナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長はサッリ氏を解任すると同時にアンチェロッティ氏を招聘していることを踏まえると、50万ユーロ(約6400万円)の支払いで留めることができるとの見方もあるようだ。そしてこの契約解除条項は今月31日まで有効であるため、チェルシー首脳陣は期限内に800万ユーロの支払いを行う、または支払いを保留にした上でデ・ラウレンティス会長との交渉に入るのか決断を迫られているようだ。

 チェルシーにとって、サッリ氏の招聘は金銭面で非常にリスクを伴うものであることを踏まえると、この監督交代に関わる問題が長期化する恐れがあるようだ。果たしてチェルシー首脳陣はこの多額の違約金を伴ってでも指揮官交代に踏み切るのだろうか。