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マインツ1部残留の立役者となった武藤嘉紀。満を持して迎える2つのターニングポイント

ドルトムント戦でゴールを決めた武藤嘉紀 写真提供:Getty Images

 今季の通算得点を8に伸ばしてドイツでの自己ベストを更新した武藤を待ち受ける今年の夏は、2つの意味で彼のキャリアのターニングポイントになるかもしれない。一つ目のビッグイベントは、もちろんワールドカップだ。ハリルホジッチ体制下では重用されてこなかったが、今季のブンデスリーガで大迫勇也の倍のゴールを決めこの時期に調子を上げている武藤は、代表でも重要な役割を果たすためのポテンシャルを十分に証明している。西野朗新監督がどのような布陣を思い描いているかは現時点では分からないが、先発候補として無視されるべき存在でないのは確かだろう。

 そしてそのW杯での活躍も直接影響を与えるであろう二つ目のターニングポイントが、マインツからの移籍だ。クラブとの契約は残り1年となっており、本人は先輩の岡崎慎司と同じくプレミアリーグ移籍を希望しているとされる。そもそも武藤はFC東京在籍時の2015年にチェルシーから獲得オファーを受けたと大々的に報じられながら、最終的にマインツ入りを選択した経緯がある。

 『キッカー』は移籍に関して「チームを離れるとしたら、今が良いタイミングだと思う。もし最終的に失敗に終わるとしても、挑戦することを選びたい」という本人のコメントを掲載しており、3年間ドイツの地で実績を残し7月には26歳の誕生日を迎える今を、イングランドに挑戦する最適な時期と考えているようだ。

 マインツは移籍金として2000万ユーロ(約26億円)を要求するとも言われているが、ルーベン・シュレーダーSDは「ヨシの年齢を考えれば、移籍の希望は理解できる」とし、適度なオファーがあれば話し合いの場を設けることを明言している。ブンデスリーガは残り1試合となったが、武藤にとってはこの先もしばらくは自身のキャリアを左右する重要な時期が続くことになる。

著者:マリオ・カワタ

ドイツ在住のフットボールトライブライター。Twitter:@Mario_GCC

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