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ゴールだけでは足りない?ベルギーメディアが指摘した、名門で10番を背負う森岡亮太の課題

著者:マリオ・カワタ

 5得点4アシスト。それが1月末にワースラント=ベフェレンからアンデルレヒトへ移籍して以降の3ヶ月間で、森岡亮太が出してきた結果だ。4月29日のシャルルロワ戦でも1トップの後ろのポジションで先発すると、44分に中盤の深い位置からゴール前に正確なロングボールを送り先制点をアシスト。後半にはコーナーキックに味方が合わせたボールをゴール前で押し込み、チームの2点目を挙げて3-1の勝利に貢献している。

 ゴールとアシストの数だけを見れば、ベルギーの名門の背番号10として期待通りの活躍を見せているように思えるが、意外にも地元メディアの目は厳しい。

 ベルギー紙『HLN』はシャルルロワ戦の翌日、先制点のアシストを称賛しながらもクラシカルな10番である森岡が「現代的な選手ではない」と指摘している。しばしば試合から消えデュエルにも弱いプレースタイルは、チームが苦しい状況にある際には物足りないというのだ。

 またその割にはパル・ゼッターベリ(90年代から長年アンデルレヒトで活躍した元スウェーデン代表)や ムバラク・ブスファ(2011年まで所属したモロッコ代表)といった歴代の名選手ほどの突出したクオリティや創造性は見せられておらず、それが最近の試合で2度ベンチスタートになった理由として挙げられている。

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