セリエA ミラン

ガットゥーゾ、オウンゴールでの引き分けも好調のチーム状態には満足

 ミランは徐々にではあるがその調子を上げてきている。しかし勝てば4連勝となる4日の第23節ウディネーゼ戦で奮闘したが引き分けてしまった。もちろんこの結果にミランのガットゥーゾ監督は満足していない。しかし上向きのチーム状態には手ごたえを感じている。4日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルトが報じた。

 この試合で前半ミランは試合を支配していた。それだけにガットゥーゾ監督はこの結果に悔しさを隠せないようだ。

「本当に凄く悔しいよ。今日のミランは今季で一番のできだったんだ」

 実際前半のミランは主導権を握り続けた。前半9分にはスペイン代表MFスソの美しいミドル弾でリードを奪った。その後は守備陣がうまく機能し、前半を無失点で終えている。

 しかし、後半68分にDFダビデ・カラブリアが2枚目のイエローカードで退場。そこから歯車が若干狂い、後半76分にイタリア代表DFのミラン主将レオナルド・ボヌッチがはじいた相手のクロスをイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマが取りこぼしオウンゴールを献上してしまう。

 その後は何とか持ちきり、試合は引き分けで終了した。カラブリアの退場は試合を決定付けるエピソードになってしまった。しかし同監督は決して同選手を攻めようとはしない。

「若い選手たちにはこういうことは起こり得るんだ。残念だよ」

「経験はスーパーで買えない。“痛い思い”をして学んでいくものさ」

 この試合ではポルトガル代表FWアンドレ・シウバは久しぶりの先発出場を果した。セリエA初得点が期待されたものの、やはりこの試合でも結果を残せずに退いている。しかしガットゥーゾ監督は同選手の実力を疑いはしない。

「シウバは凄い実力を持っている。今日の試合でもそれを見せてくれた。もっとゴール前での闘志が必要だ。彼の才能に疑いはないが、決定機にもっと準備ができていないとだめだ」

 もちろん悔しさが残る試合では合った。しかし、ガットゥーゾ監督はチームの成長に関して言えば満足なようだ。

「チームのパフォーマンスには満足している。ただ私たちには決定打がたりない。2点目の決定機はつくれるが、今それから先に進めないでいる。でも、ローマは一日にして成らずだ」