Jリーグ

今どき珍しい?喫煙者に優しいJリーグスタジアム5選

味の素スタジアム 写真:アフロスポーツ

昨今、受動喫煙防止条例の整備や、2020年4月に全面施行された改正健康増進法の影響を受け、Jリーグの多くのスタジアムでは原則として場内全面禁煙、もしくは加熱式タバコ専用喫煙所のみを設ける運用が主流となっている。紙巻きタバコを愛用する観戦者にとって、試合前やハーフタイムに一服できる環境は年々限られつつあるのが実情だ。

一方で、スタジアムの構造や自治体条例、主催者判断などを踏まえ、現在も紙巻きタバコに対応した喫煙所を設置しているケースが一部に存在する。ここでは、喫煙環境に一定の配慮が見られるJリーグのスタジアムを5つ取り上げ、それぞれの喫煙所の位置や運用状況を整理。愛煙家の観戦体験という視点から、スタジアム分煙の現在地を検証する。


東大阪市花園ラグビー場(FC大阪):喫煙所まで最短徒歩0分

今どき珍しい“場内喫煙所”を備えるスタジアム

J3・FC大阪のホームスタジアムである東大阪市花園ラグビー場は、日本ラグビーの聖地として知られる一方、Jリーグ公式戦では特例的に併用が認められているスタジアムだ。

同スタジアムは、現在もスタジアム内コンコースに喫煙所を設置している点が特徴的で、メインスタンド側に2か所、バックスタンド側に1か所が確認されている。これらの喫煙所では紙巻きタバコの利用も可能で、観客席からの移動距離はほぼゼロに近い。喫煙環境が年々制限される中、Jリーグ開催スタジアムとしては例外的な運用と言えるだろう。

こうした対応について、2019年のラグビーワールドカップ日本大会開催時に、海外観戦者のニーズに対応する目的で設置された設備が、現在も継続して活用されている可能性が指摘されている。ただし、運用は大会主催者やイベント内容によって変更される場合もあり、恒常的な措置と断定することはできない。

なお、Jリーグ以外の事例では、2002年FIFAワールドカップ日韓大会の開催実績を持つ札幌ドーム(現・大和ハウス プレミストドーム)でも、場内コンコースにガラス壁で区画された喫煙室が複数設けられており、大規模スタジアムにおける分煙対応の一例となっている。


味の素スタジアム(FC東京・東京ヴェルディ):喫煙所まで最短徒歩2分

副流煙対策を重視しつつ、喫煙者にも配慮

FC東京と東京ヴェルディのホームスタジアムである味の素スタジアムでは、現在も紙巻きタバコに対応した喫煙所が設けられている。運用上、加熱式タバコ専用の喫煙所と、紙巻きタバコも利用可能な喫煙所を区別して設置するケースがあり、副流煙への配慮と利用者の選択肢確保を両立している。

主な喫煙所は、ペデストリアンデッキ下に設けられた常設喫煙所のほか、試合開催日に応じてアジパンダ広場およびアジペン広場に設置される臨時喫煙所だ。メインスタンドからペデストリアンデッキ下までは徒歩約2分、バックスタンドからでも広場を経由して約3分と、ハーフタイム中の利用にも現実的な距離にある。

いずれの喫煙所も一定の広さが確保されており、時間帯によっては混雑が生じるものの、導線の分離など混雑緩和を意識した運用が行われている点も特徴と言えるだろう。


埼玉スタジアム2002(浦和レッズ):喫煙所まで最短徒歩2分

巨大スタジアムならではの分煙運用

浦和レッズのホームスタジアムである埼玉スタジアム2002では、紙巻きタバコに対応した喫煙所が、スタジアム場外のコンコース(ペデストリアンデッキ上)および屋外エリアに設けられている。加熱式タバコを含む指定喫煙所として運用されており、受動喫煙防止に配慮した形で分煙が行われている。

これらの喫煙所は、スタジアム2階コンコース(ペデストリアンデッキ上)と南側広場のトイレ付近に位置し、メインアッパースタンドからは徒歩約2分、バックアッパースタンドから南側広場までは約3分程度。大規模スタジアムでありながら、ハーフタイム中の利用も現実的な距離に収まっている。

なお、2020年以降の新型コロナウイルス感染症対策により、一時的に喫煙所が閉鎖された時期もあったが、その後は段階的に再設置されている。また、2019年のJリーグYBCルヴァンカップ決勝では試験的に全面禁煙が実施されたように、試合や大会の性質によって喫煙環境が変更される場合もある点には留意が必要だ。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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