
一部を除き残り2試合となった明治安田J2・J3百年構想リーグ。4グループ中3グループをJ2勢が制し、上位カテゴリーの意地を見せつけている。
東北勢を中心に争われているEAST-Aでは、ベガルタ仙台が首位を快走。開幕からPK戦での勝利も含め怒涛の13連勝を果たし、ここまで喫した黒星は第14節のブラウブリッツ秋田戦のみ。圧倒的な強さで首位を確定させた。
そんな仙台に次ぐ2位は、昨季J1で19位となり、9年ぶりのJ2降格を味わった湘南ベルマーレだ。今冬はMF平岡大陽やFW鈴木章斗といった主力がJ1クラブへ流出。戦力ダウンが懸念されるなか、今季は開幕戦こそ黒星を喫したものの、その後は5連勝を記録するなど着実に勝ち点を積み重ね、現在は3位と勝ち点差2で2位につけている。
相次ぐ主力の流出が痛手であったことに変わりはないが、その一方で補強は成功したと言えるだろう。ここでは、今冬チームに加わった新戦力のなかから、開幕早々チームに欠かせない存在となっている4選手を紹介していく。
武田将平
中盤のかじ取り役では、MF奥野耕平を失った今冬の湘南。奥野に代わる存在として開幕前から期待を集めていたのが、京都サンガから加入したMF武田将平だ。これまでJ2やJ1の複数クラブで経験を積んできた32歳のベテランが、どのようにチームをコントロールするのか注目されていた。
武田は神奈川大学から2017年に当時J2のファジアーノ岡山へ加入。初年度こそリーグ戦は1試合の出場にとどまったが、2年目以降は徐々に出番を増やし、毎年のようにゴールを挙げてJ1昇格を目指すチームを支えた。
2020年に期限付き移籍したヴァンフォーレ甲府でも、加入直後から主力に定着。34試合に出場し3ゴールを挙げるなど存在感を放った。そして2021年に当時J2の京都サンガへ移籍すると36試合に出場。クラブにとって実に12年ぶりとなるJ1昇格の立役者となった。その後は京都でJ1の舞台も経験。直近の2025年は途中出場が増え、出場機会こそ限られたものの、精度の高いパスで見せ場を作った。
そして今季、湘南へ加わると開幕からスタメンに名を連ね、ここまで16試合すべてに先発出場。ゴールに直接関与する働きこそないが、中盤からゲームをコントロールしている。このまま湘南を再びJ1へ導く存在となれるのか。新シーズンを前に、残る2試合でのパフォーマンスにも注目が集まる。
袴田裕太郎
J2・J3全グループで見ても5番目に少ない失点数が示す通り、今季の湘南は堅守も大きな武器となっている。そんな守備陣の中心を担っているのも今冬新たに加入した選手だ。DF袴田裕太郎はこれまでJ1やJ2の複数クラブでプレーを重ねてきた経験豊富なDFであり、自身6クラブ目となる新天地に湘南を選んだ。
2019年に横浜FCへ加入しJリーグデビューを果たすと、翌年はJ1へ昇格したクラブでリーグ戦27試合に出場。さらに2021年には28試合2ゴールを記録するなど、着実に存在感を高めていった。
2022年には、アカデミー時代を過ごしたジュビロ磐田へ移籍。しかし出場機会には恵まれず、その年の夏に大宮アルディージャへ期限付き移籍した。下位に沈むチームのなかで14試合4ゴールと結果を残し、攻守両面で大きな存在感を発揮。その活躍もあってか、2023年には完全移籍へ移行した。副キャプテンとしてもチームを支えたが、クラブは最後まで浮上のきっかけを掴めず、クラブ史上初となるJ3降格を経験している。
2024年には東京ヴェルディへ移籍し、再びJ1の舞台へ挑戦。しかし思うように出場機会を得ることはできず、翌年からはJ2でのプレーを選択した。移籍先のロアッソ熊本では主力としてリーグ戦38試合すべてに出場し、安定したパフォーマンスを見せている。
そして今季、J1復帰を目指す湘南に加入すると、ここまで百年構想リーグの全16試合に先発。主にセンターバックとして堅守の要となっている。これまで所属クラブの昇格も経験してきた袴田。その豊富な経験値は、湘南にとっても大きな武器となるはずだ。来る新シーズンに向けても、頼もしい存在であることは間違いない。
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