
アヤックス所属のFIFAワールドカップ北中米大会日本代表候補DF板倉滉は、2026年夏の移籍が濃厚。守備的ミッドフィルダーとしての起用を巡る監督との対立も報じられていたが、その移籍を加速させる可能性がある”不都合な数字”が明るみに出た。オランダ『フットボールトランスファー』が公開した給与データによれば、板倉の基本給は350万ユーロ(約6億5,500万円)、ボーナス込みの総給与は400万ユーロ(約7億3,500万円)——アヤックス全選手中、カスパー・ドルベリ(総給与440万ユーロ)に次ぐ2番目の高給取りであることが確認された。
クラブにとって、この数字は単なるステータスではない。「放出の動機」そのものだ。
ドルベリとは基本給こそ同額の350万ユーロながら、総給与では40万ユーロ差がつく。スティーフェン・ベルフハイス(総給与370万ユーロ)やヨシプ・シュタロ、ヴァウト・ウェクホルスト(ともに310万ユーロ)と比較すれば、その突出ぶりは一目瞭然だ。プレータイムすら安定していない選手に年間400万ユーロ超を支払い続けるクラブ側のロジックは、どう見ても成立しない。
監督との亀裂も浮上している。4月25日の試合後、監督は公式に「板倉は守備的MFのポジションでいい感触を得ていない」と認めた。オランダメディア『VI』がかつて報じた「プレータイム不足への不満」「本人が監督へ直接異議を申し立てた」という情報と重ねると、これは単なる戦術的な配置転換の話ではなく、選手とクラブの関係が臨界点に近づいている事態とみられる。
むしろ際立つのは、同じアヤックスに在籍するDF冨安健洋との契約構造の差異だ。オランダの有力メディア『サッカーニュース』によれば、冨安の報酬形態は「出場試合数に応じて給与が発生する」という条件付きのもの。実績ある選手を「まず様子を見る」形で迎えた、クラブにとっての”リスクヘッジ型”獲得だった。冨安もまた2026年夏の移籍が濃厚とされているが、財政的リスクという観点では、板倉の案件とはまるで別次元の交渉になる。
固定高額年俸の選手を手放す際、クラブが「適正な移籍金」を求めて交渉を硬直させるリスクは拭えない。買い手候補がその年俸水準を引き継げるかという問題も残る。アヤックスで受け取っている年俸額も板倉の去就を左右するファクターとなりそうだ。
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