
鹿島アントラーズ所属FW徳田誉は、10月5日に行われた明治安田J1リーグ第33節のガンバ大阪戦でPK失敗。試合後に悔し涙を流していたが、同選手を報道陣から守るDF濃野公人の振る舞いが反響を呼んでいる。
徳田は72分にFWレオ・セアラとの交代でピッチに立つと、0-0で迎えた後半アディショナルタイム、鬼木達監督からPKキッカーに指名される。決勝ゴールが期待される中でペナルティスポットにボールをセットしたが、ゴールマウス左を狙ったグラウンダー性のシュートはGK一森純のセーブに遭った。
試合終了のホイッスルが鳴った後、徳田はユニフォームで顔を覆ったほか、場内を一周する際にも下向き加減で涙を流していた。その徳田の様子を捉えようと、報道カメラマンが一斉に同選手のもとへ。これに対して、近くにいたチームメイトの濃野がエキサイト。写真を撮らないよう、熱いジェスチャーを見せたのだ。
この濃野の行動がネット上で鹿島サポーター等から支持されているほか、徳田に対する期待の声も多く湧き起っている。一方、徳田の撮影を試みたカメラマンの行動を巡っては、賛否含めて様々な意見があがっている。
濃野の振る舞いが示したのは、単なる仲間への思いやりにとどまらない。勝敗の裏にある選手一人ひとりの感情と尊厳をどう見つめるか。その問いは、ピッチを越えて私たちの「見る姿勢」にも向けられている。
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