Jリーグ

1位は3億UP!市場価値上昇額ランキングTOP10【J1リーグ2025】

久保藤次郎(左)高井幸大(中)ラファエル・エリアス(右)写真:Getty Images

ドイツのサッカーデータサイト『Transfermarkt』は5月29日、明治安田J1リーグの市場価値データを更新した。J1で最も価値が高かったのは、サンフレッチェ広島に所属するMF川辺駿の3.5m€(約5億7,800万円)、次いでセレッソ大阪のFWラファエル・ハットンが2.7m€(約4億4,600万円)、川崎フロンターレのDF高井幸大と京都サンガのFWラファエル・エリアスが2.5m€(約4億1,300万円)、浦和レッズMFサミュエル・グスタフソンが2.3m€(約3億8,000万円)と続く。

ここでは、最新版へと更新された市場価値について、更新前のデータと比較し上昇差額が最も大きい選手10名をランキング形式で紹介し、その要因について考察する。

(※記事内記載の日本円額は6月22日時点のレート換算)


久保藤次郎 写真:Getty Images

5位タイ:レオ・セアラ、山川哲史、田中聡、渡邊凌磨、土肥幹太、久保藤次郎

上昇額:400k€(約6,730万円)

10位~5位には、6名が“5位タイ”として並んだ。1人目は鹿島アントラーズのFWレオ・セアラで最新市場価格は2.20m€(約3億7,000万円)。前所属先のセレッソ大阪では、2024シーズンのJ1で38試合に出場し21ゴールを挙げ、得点王に輝いたFWアンデルソン・ロペス(横浜F・マリノス)の24ゴールに次ぐ記録で2位に輝いている。今シーズンも移籍先の鹿島で12ゴールを挙げており、得点ランキング1位の座をキープしながらチームも首位で前半クールを折り返している。昨シーズンに続きコンスタントに得点を量産していることが市場価値を高めた要因と考える。鹿島を9シーズンぶりの優勝に導けるか期待したい。

2人目はヴィッセル神戸のDF山川哲史で、最新市場価格は1,3m€(約2億1,890万円)。神戸の下部組織で育ち、圧倒的な空中戦の強さを武器にチームの堅守を支えている。昨シーズンはキャリアハイとなる37試合に出場し、リーグ2連覇やAFCチャンピオンズリーグエリート2024/25のラウンド16入りに貢献。国内外での活躍が市場価値を高めた要因と思われる。今シーズンも開幕戦から全ての試合にフル出場しており、チーム不動のセンターバックである。

3人目は湘南ベルマーレからサンフレッチェ広島に完全移籍したMF田中聡で、最新市場価格は1,3m€(約2億1,890万円)。昨シーズンは湘南で33試合5ゴール4アシストをマークし、チームのJ1残留に貢献している。球際の強さと豊富な運動量はJ1屈指。広島では、2025年3月5日に行われたAFCチャンピオンズリーグ2の準々決勝第1戦(ライオン・シティ・セーラーズ/シンガポール)でゴラッソを決め、世界を驚愕させた。

4人目は浦和レッズのMF渡邊凌磨で、最新市場価格は1,3m€(約2億1,890万円)。ドイツでのプレー経験もある渡邊は足元の技術に優れ、複数人を優に交わすドリブルや精度の高いラストパスでのチャンスメイクが可能な攻撃的なMFである。昨シーズンは自身初となるJ1全試合に出場。6ゴール5アシストを記録し、飛躍のシーズンとなったことが市場価値上昇の一因か。今シーズンはここまで17試合6ゴール1アシストと得点量産体制に入っている。現在開催されているFIFAクラブワールドカップにも帯同しており、日本時間6月22日に行われたイタリアのインテル戦(1-2)にも出場し、先制ゴールをマークしている。この活躍を見る限り、市場価値はさらにアップするだろう。

5人目はFC東京のDF土肥幹太で、最新市場価格は800k€(約1億3,470万円)。父は元日本代表で2006年のドイツW杯にも参加した土肥洋一氏。2023年にFC東京U-18からトップチームに昇格した土肥は、同年J1で1試合に出場。翌シーズンはプロのスピード感にも徐々に慣れ、出場数を16試合に増やした。今シーズンはここまで16試合全てに先発出場しており、指揮官の信頼を完全に勝ち取ったと言えるだろう。チームは不調だが、185センチの長身を活かした空中戦の強さやビルドアップ能力はリーグでも指折りで、さらに飛躍する可能性を秘めている。右肩上がりで出場時間を伸ばしてきていることが市場価値を高めた一因だろう。近いうちに海外でのプレーや日本代表入りも期待されているチーム屈指のホープである。

6人目は柏レイソルのMF久保藤次郎で、最新市場価格は800k€(約1億3,470万円)。身長167センチと小柄だが、豊富な運動量に加えキレのあるドリブルや鋭いシュートで攻撃を活性化することが出来る。2021年、当時J3だった藤枝MYFCでプロキャリアをスタートさせた。プロ1年目は6試合2ゴール2アシストに終わるも、翌2022シーズンは30試合10ゴール6アシストと飛躍。この活躍を受け、2023シーズンにはJ1の名古屋グランパスへ完全移籍を果たした。サガン鳥栖へのレンタル移籍を経て、今シーズンから柏レイソルへと活動の場を変えた。今シーズンここまでは20試合全てに出場しており、3ゴール4アシストと柏の躍進を支えている。


アビスパ福岡 写真:Getty Images

4位:安藤智哉

上昇額:450k€(約7,580万円)

4位はアビスパ福岡のDF安藤智哉で、最新市場価格は800k€(約1億3,470万円)。抜群の身体能力を備えており、2021シーズンに当時J3のFC今治でプロキャリアをスタートさせる。翌シーズンはセンターバックながら29試合6ゴール2アシストを記録するなど、FW顔負けの得点力を見せつけている。守備でも空中戦の強さには定評があり、当時のJ3では無敵状態。この活躍もあり、2023シーズンには大分トリニータ(J2)へのステップアップ移籍を遂げ、2シーズンにわたってチームの守備を支えてきた。

今シーズンからはJ1のアビスパ福岡に完全移籍。第2節以降は全ての試合でスタメンフル出場を記録し、ここまで19試合4ゴールと攻守において存在感を示している。J1での出場時間増加や好パフォーマンスが市場価値の大幅アップに繋がっているのだろう。

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名前:Yusuke Sueyoshi
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