Jリーグ

J開幕3連続アウェイ戦を強いられた雪国クラブの戦績比較。公平性を読み解く

モンテディオ山形(左)北海道コンサドーレ札幌(右)写真:Getty Images

明治安田Jリーグの2025シーズンが開幕し序盤戦。J1では下馬評は芳しくなかった湘南ベルマーレがクラブ史上初の開幕3連勝を記録し、ロケットスタートに成功した。J2では降格組の北海道コンサドーレ札幌、サガン鳥栖がつまずいている。J3は第3節終了時点で、全勝あるいは全敗チームのない相変わらずの戦国リーグぶりを見せている。

それぞれが良い意味でも悪い意味でもサプライズを見せているが、ここでは、ここまでアウェイでしか戦えていないいわゆる「雪国クラブ」に焦点を当てたい。序盤のアウェイ連戦は例年通りでありクラブ側も慣れっこになっているとはいえ、リーグ開幕後にも関わらず、一部クラブは練習すら地元で出来ない“長期キャンプ状態”は、やはり公平性に欠けると言わざるを得ない。

2026/27シーズンからの秋春制が決定しているJリーグだが、果たしてこの状態を放置したまま移行を強行してしまっていいのか。数十年に一度のレベルの豪雪に見舞われたから今冬だからこそ表面化した様々な問題点を示し、「12月第2週から翌年2月第3週」に予定されているウインターブレイクは適当なのか、、リーグ側が出来るサポートはあるのか、などを示し、来る秋春制を展望していきたい。


アルビレックス新潟 サポーター 写真:Getty Images

雪国クラブの2025シーズン第3節までの戦績

まずは、雪国クラブの第3節までの戦績は以下の通りだ。

J1:アルビレックス新潟
第1節:横浜F・マリノス(日産スタジアム)1-1△、第2節:清水エスパルス(IAIスタジアム日本平)0-2●、第3節:鹿島アントラーズ(カシマサッカースタジアム)1-2●

J2:北海道コンサドーレ札幌
第1節:大分トリニータ(クラサスドーム大分)0-2●、第2節:ロアッソ熊本(えがお健康スタジアム)0-3●、第3節:レノファ山口(維新みらいふスタジアム)0-2●

J3:ヴァンラーレ八戸
第1節:ツエーゲン金沢(プライフーズスタジアム)4/27に延期、第2節:FC岐阜(長良川競技場)1-0○、第3節:ガイナーレ鳥取(Axisバードスタジアム)1-1△

J2:ブラウブリッツ秋田
第1節:FC今治(アシックス里山スタジアム)1-0○、第2節:愛媛FC(ニンジニアスタジアム)2-1○、第3節:藤枝MYFC(藤枝総合運動公園サッカー場)1-2●

J2:モンテディオ山形
第1節:RB大宮アルディージャ(NACK5スタジアム大宮)1-2●、第2節:水戸ホーリーホック(ケーズデンキスタジアム水戸)0-1●、第3節:ジェフユナイテッド千葉(フクダ電子アリーナ)2-3●

J3:福島ユナイテッド
第1節:奈良クラブ(ロートフィールド奈良)2-2△、第2節:テゲバジャーロ宮崎(いちご宮崎新富サッカー場)1-3●、第3節:FC琉球(タピック県総ひやごんスタジアム)1-0○

J3:松本山雅
第1節:ギラヴァンツ北九州(ミクニワールドスタジアム北九州)※4/26に延期、第2節:アスルクラロ沼津(愛鷹広域公園多目的競技場)1-1△、第3節:奈良クラブ(ロートフィールド奈良)1-2●

J3:ツエーゲン金沢
第1節:ヴァンラーレ八戸(プライフーズスタジアム)※4/27に延期、第2節:鹿児島ユナイテッド(白波スタジアム)2-1○、第3節:カマタマーレ讃岐(Pikaraスタジアム)1-1△

キャンプ地の高知をベースに序盤戦を戦っているJ2ブラウブリッツ秋田の健闘が目立つものの、秋田以外で、開幕3戦で勝ち越したチームは1つもない。降格組のJ2北海道コンサドーレ札幌は、岩政大樹新監督を迎えて再スタートを切ったが、勝ち点どころか得点さえ生まれず開幕3連敗を喫し、同じく昇格候補の1つに挙げられていたモンテディオ山形も開幕3連敗だ。J3ヴァンラーレ八戸とツエーゲン金沢に至っては、開幕戦からいきなり「延期」となった。

秋田は4節(3月9日山形戦/NDソフトスタジアム山形)までアウェイ戦を強いられ、大半のクラブは開幕後も、関西や四国、九州のキャンプ地をベースに各スタジアムへ移動している。雪国クラブの選手は自宅に帰ることすらできないでいるのだ。家族に会うこともできないストレスは数値化できるものではないが、心理的負担は余りあるものだろうと思われる。

仮に2026/27シーズンからの秋春制で取り入れられる「12月第2週から翌年2月第3週」にわたるウインターブレイクがあったとしても、おそらくその前後はアウェイ連戦を強いられることは必至だろう。

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名前:寺島武志

趣味:サッカー観戦(Jリーグ、欧州5大リーグ、欧州CL・EL)、映画鑑賞、ドラマ考察、野球観戦(巨人ファン、高校野球、東京六大学野球)、サッカー観戦を伴う旅行、スポーツバー巡り、競馬
好きなチーム:Jリーグでは清水エスパルス、福島ユナイテッドFC、欧州では「銀河系軍団(ロス・ガラクティコス)」と呼ばれた2000-06頃のレアルマドリード、当時37歳のカルロ・アンチェロッティを新監督に迎え、エンリコ・キエーザ、エルナン・クレスポ、リリアン・テュラム、ジャンフランコ・ゾラ、ファビオ・カンナヴァーロ、ジャンルイジ・ブッフォンらを擁した1996-97のパルマ

新卒で、UFO・宇宙人・ネッシー・カッパが1面を飾る某スポーツ新聞社に入社し、約24年在籍。その間、池袋コミュニティ・カレッジ主催の「後藤健生のサッカーライター養成講座」を受講。独立後は、映画・ドラマのレビューサイトなど、数社で執筆。
1993年のクラブ創設時からの清水エスパルスサポーター。1995年2月、サンプドリアvsユベントスを生観戦し、欧州サッカーにもハマる。以降、毎年渡欧し、訪れたスタジアムは50以上。ワールドカップは1998年フランス大会、2002年日韓大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会を現地観戦。2018年、2022年は日本代表のラウンド16敗退を見届け、未だ日本代表がワールドカップで勝った試合をこの目で見たこと無し。
“サッカーは究極のエンタメ”を信条に、清濁併せ吞む気概も持ちつつ、読者の皆様の関心に応える記事をお届けしていきたいと考えております。

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