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元鹿島・上田綺世の移籍条件は?ベルギー幹部「データで測れない要素が…」

上田綺世 写真:Getty Images

 日本代表選出のFW上田綺世は、所属先のベルギー1部サークル・ブルッヘで2桁ゴールと結果を残している。そんな上田綺世のプレースタイルを、サークル・ブルッヘ幹部が解説。ステップアップ移籍の条件も語っている。

 上田綺世は昨年7月、明治安田生命J1リーグ・鹿島アントラーズからサークル・ブルッヘへ完全移籍。昨年10月から前線2トップでレギュラーに定着すると、ゴール量産体制に突入。カタールW杯後もリーグ戦12試合の出場で6ゴールと好調を維持している。

 サークル・ブルッヘのカルロス・アビナSD(スポーツディレクター)は今月、ベルギーメディア『Krant van West-Vlaanderen』のインタビューに対応。「上田綺世はプレッシングのような特定の状況において、ケビン・デンキーよりも優れている。逆にラストパスの精度ではデンキーの方が優れている。こうした特徴が両者を補完し合うことになる」と、攻撃陣が機能している理由を明かす。

 ただ一方でベルギー紙『Het Nieuwsblad』は先月、サークル・ブルッヘと2026年7月まで契約を残す上田綺世について「アビナ氏は彼を獲得した時に『少なくとも10ゴールを決める』と明言していたが、実際にそうなっている。サークル・ブルッヘは彼の獲得で100万ユーロ(約1億4000万円)を費やしているが、彼を数倍の金額で売却するだろう」と報じていた。

 アビナSDはステップアップ移籍の条件について「より規模の大きいクラブにやってきた選手が、周囲からのプレッシャーやファンの口笛にどう反応するか、より高いプレーレベルにどう適応するか、スペースや自由なプレーが少ないときに移籍前と同じだけのパフォーマンスを発揮できるかなど、データでは測れないファクターがたくさんある」と持論を展開している。

 FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)につづき、今月下旬のキリンチャレンジカップ2試合でも日本代表に選出された上田綺世。サークル・ブルッヘがプレーオフ進出がかかる中でシーズン終盤戦を迎えているだけに、大舞台で結果を残せるかがステップアップ移籍へのカギとなりそうだ。