Jリーグ 横浜F・マリノス

Jリーグは草刈り場…横浜FMマスカット監督「日本人選手の欧州移籍は…」

ケヴィン・マスカット監督 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグ・横浜F・マリノスのケヴィン・マスカット監督が、日本人選手の欧州移籍について持論を展開。カタールW杯日本代表FW前田大然やFW古橋亨梧らのセルティック移籍によってもたらされた好影響を説明している。

 マスカット氏は2021シーズン途中からポステコグルー監督の後を継ぐ形で横浜F・マリノスを指揮。前田大然や日本代表MF岩田智輝のセルティック移籍をはじめ、主力選手の欧州挑戦が相次ぐ中でも2022シーズンにJ1制覇を成し遂げている。

 一方ポステコグルー率いるセルティックでは、古橋亨梧、前田大然、旗手怜央が主力選手として活躍。ブンデスリーガでもMF鎌田大地、MF堂安律などカタールW杯出場組が存在感を発揮しているほか、直近2、3年間でJリーグクラブからベルギーやポルトガル国内クラブへ移籍する日本人選手も増えている。

 マスカット監督はオーストラリアメディア『オプタス・スポーツ』のインタビューにて、「2020年にシント=トロイデンVVを指揮していた時も、ベルギーやドイツ、オランダなどには日本人選手がたくさんいた。でも、イギリスのような他の地域では(日本人選手について)あまり知られていなかったかもしれない」

 「ただプレミアリーグのクラブが日本人選手を何人か獲得した。世界最大のリーグということもあり、日本人選手の露出が10倍になったんだ。そしてドイツで15人、ベルギーで20人程度プレーし、日本人選手が突然スポットライトを浴びるようになった」と、日本人選手の評価上昇に関心。

 「カタール・ワールドカップの効果もあり、これから(欧州でプレーする)選手数がどうなるのか楽しみだよ。セルティックやプレミアリーグに移籍した選手たちが、このことをみんなの頭の片隅に置いてくれたんだと思う」と、イギリス国内でプレーする日本人選手の貢献度にも着目している。

 さらに同監督は 「(ヨーロッパにむけて日本人選手を)宣伝するわけではないけど、ヨーロッパのクラブにとって、日本の市場は比較的安い」と、ヨーロッパのクラブが日本人選手の獲得に積極的である理由を説明。

 横浜F・マリノスからの海外流出が相次いでいることもあり、「我々はつねに選手を失っているのでやや不本意ではあるが、おかげで次世代の選手たちにチャンスを与えることができるんだ」とコメントを残している。