FC東京下部組織出身のFW原大智(23)は、今夏の移籍ウィンドウでシント=トロイデンVV(STVV)へ再加入する可能性が消滅。スペイン2部デポルティーボ・アラベス残留で厳しい現実と向き合うことになった。
原大智は昨年8月にアラベスからSTVVへレンタル移籍。今年1月にFW鈴木優磨(26)が鹿島アントラーズへ復帰したこともありレギュラーに定着すると、昨季はジュピラー・プロ・リーグ(ベルギー1部)全34試合中20試合の先発出場で8ゴール3アシストと結果を残した。
同選手については、STVV幹部が完全獲得に動いていることを明かしていたものの、6月7日にSTVV退団が正式決定。しかしベルギー国内メディアはSTVVが再獲得に動く可能性を再三伝えていた。
またデポルティーボ・アラベスの専門サイト『noticias de Alava』は今月16日、アラベスの現有戦力に関する分析記事において「タチ(アルベルト・ロドリゲス)と原大智は、依然として移籍先を探している」と報道。ラ・リーガ(スペイン1部)やスペイン2部、それにスペイン国外クラブからオファーが届いていることもあわせて伝えていた。
そんな原大智は先月28日、スペイン2部第3節・UDイビザ戦で78分から途中出場。アラベスでのデビューを飾ったが、スペイン紙『アス』は「まったくもって迷走している。ボールにもほとんど触れず、見せ場が無かった。夏のマーケットが終わるまでの1週間、クラブが彼の行き先を探しても不思議ではない」と酷評。アラベス退団の可能性に言及していた。
しかし、ベルギー国内の移籍市場は今月6日に終了。ベルギーメディア『VOETBAL』は移籍市場最終日に「ハラはSTVVに残ることを望んでいたが、アラベスと来年6月まで契約を結んでいる。アラベスで出場機会がほとんどなく、行き詰まりを感じているようだ。解決策はSTVVにあるのかもしれない」と見解を述べていたが、STVVが原大智の再獲得を公式発表することはなかった。
なお原大智は今月3日開催のスペイン2部第4節・ラス・パルマス戦で出番がなく、チーム内で厳しい立場に置かれている。ただ中東をはじめ欧州以外の市場はまだ開いているものの、少なくとも今年12月までのアラベス残留がほぼ確実とみられる。
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