フランス代表MFポール・ポグバ(29)は今月8日にユベントスのクラブ施設に入っており、6年ぶりの復帰がほぼ確実となっている。その中、ポグバや代理人のミノ・ライオラ氏(故人)がマンチェスター・ユナイテッドに対する不満を暴露した。先月17日公開のAmazon制作ドキュメンタリー『POGMENTARY』で明らかになっている。
ポグバは2012年8月、高額年俸とトップチームでの出場機会を求めて、マンチェスター・ユナイテッドの下部組織からユベントスへフリー移籍。ユベントスでレギュラーに定着すると、2014年開催のFIFAワールドカップ・ブラジル大会では21歳以下を対象とした最優秀選手賞に選出されるなど、世界最高峰のMFへと成長している。
そして2016年8月には、当時の世界最高額を更新する移籍金1億500万ユーロ(当時レートで約119億円)でマンチェスター・ユナイテッドへ完全移籍。復帰1年目の2016/17シーズンにUEFAヨーロッパリーグとEFLカップ(イングランドのリーグカップ戦)の2冠を達成したが、その後は度重なるケガにより、稼働率が徐々に低下。2022年6月1日に契約満了での退団が発表された。
そんなポグバの去就が注目される中、同選手の移籍決断に至るまでの過程を描いたドキュメンタリー『POGMENTARY』が公開されている。
ポグバはマンチェスター・ユナイテッドとの契約満了を6月末に迎える中、年俸や契約期間の提示のみのオファーを代理人から伝えられると「ブラフだ。チームがどんなに選手に残ってほしいと言っても何も見せてくれない。言葉だけだ」とコメント。
「絶対に残留してもらいたい時、選手に何も見せないということなんてあるのか?マンチェスター・ユナイテッドは何も見せないんだ」
「直接連絡することもない。クラブは(プロジェクトを持って)選手と直接話さないと、何も伝えることはできない」とチームの態度に懐疑的な視線を向けている。
そしてミノ・ライオラ氏も「マンチェスター・ユナイテッドが本心からポグバの残留を希望しているなら、彼を中心とするプロジェクトを作って、今回は違うやり方で(チームが本人と直接)交渉しないといけない」とマンチェスター・ユナイテッド幹部を批判。
「みんながお金のためと思っているが、お金が目的ではない。お金は結果だ。特にポグバにとってお金はモチベーションにならない」と、金銭面での交渉のみを繰り返されたことを明かしている。
一方でユベントスは、ポグバに対してピッチ内外でチームの中心となるプロジェクトを用意。数年間にわたってアプローチし続けた上、マッシミリアーノ・アッレグリ監督やパベル・ネドベド副会長がポグバに直接連絡していたと、イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。
ユベントス復帰間近に迫っているポグバ。その裏では、マンチェスター・ユナイテッド幹部による交渉の進め方への不満が増幅していたようだ。
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