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井手口陽介が来季台頭?2カ月ぶりの出場に「最も忘れ去られているが…」

井手口陽介 写真:Getty Images

 セルティック所属の元日本代表MF井手口陽介(25)は、今季最終戦で後半途中から出場。好パフォーマンスを発揮したことにより、周囲から同選手の来季レギュラー定着を期待する声が上がっているようだ。

 井手口陽介は昨年12月31日にガンバ大阪からセルティックへの完全移籍。1月17日開催のスコティッシュ・プレミアシップ(スコットランド1部)第21節・ハイバーニアン戦でデビューしたものの、1月22日のスコティッシュ・カップ4回戦・アロア・アスレティック戦で相手選手から強烈なタックルを受けて膝を負傷。復帰後も出番に恵まれなかったが、今月14日の優勝プレーオフ最終節・マザーウェル戦でおよそ2カ月ぶりにピッチに立っていた。

 セルティックの専門サイト『67 HAIL HAIL』は「セルティックのトロフィー掲揚、ニル・ビトンとトム・ロギッチの感動的な別れなど、たくさんの話題で盛り上がった。しかし、その中で最も忘れ去られているのが、イデグチの活躍だろう。彼は3月のダンディー・ユナイテッド戦で3分間プレーして以来、初めて試合終了間際に出場した」と井手口陽介の途中出場に注目。

 同選手のパフォーマンスについて「イデグチは非常に整然としたボールさばきを見せた。狭いエリアでボールを拾い、印象的なパスレンジを駆使していた。積極的にボールに絡み、チャンスを作ろうとした。その熱心さだけでも、見ていて気持ちがいい」

 「ピッチに立った20本のパスのうち、ミスしたのは3本だけだった。しかし、何より嬉しかったのは、イデグチが安全な選択肢だけを選んでいたわけではないことだ。リスクを冒してでもボールを奪い、前進することに喜びを感じていたのだ。印象づけるために、ボールを失うリスクも厭わなかった」と高い評価を与えている。

 そして井手口陽介の来季について「ビトンがセルティックでのキャリアに終わりを告げる今、ボックス・トゥ・ボックスのミッドフィルダーがビトンのポジションを奪う必要が出てきた。イデグチはまさにそのための人材となり得る可能性を示した。来シーズンは間違いなくセルティックで大きな役割を担うことになるだろう」と説明。今季リーグ戦で22試合に出場したイスラエル代表MFニル・ビトン(30)にかわる存在として台頭すると予想した。

 なお井手口陽介やFW前田大然(24)、MF旗手怜央(24)は今季途中での加入だっただけに、セルティックでのプレシーズンを経験していない。そのことについて『67 HAIL HAIL』は「セルティックの選手の多くは、まだプレシーズンを経験していない。イデグチもその一人であり、夏以降にどのようなレベルに達することができるのか、興味は尽きない」と綴っている。