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浦和レッズ、柏木陽介がFC岐阜へ完全移籍。キャンプ中の規律違反から再起へ

柏木陽介 写真提供:Gettyimages

 明治安田生命J1リーグの浦和レッズは12日、MF柏木陽介がFC岐阜へ完全移籍で加入することを公式発表している。

 柏木陽介は2010年にサンフレッチェ広島から浦和レッズに加入。中盤における攻撃の起点としてチーム内で重要な役割を果たし、2018シーズンまではレギュラーに定着していたものの、昨季は公式戦わずか10試合の出場に終わっていた。さらに、リカルド・ロドリゲス新監督のもとで迎えた沖縄キャンプ中にクラブの内部規定に違反する行動をとったことにより、同監督の構想から外れていた。

 同選手は浦和レッズを退団することについて「改めまして、浦和レッズに関わる全てのみなさまに、ご迷惑をおかけしましたことをお詫びいたします。昨年も自覚を欠いた行動を起こしたにも関わらず、今回新監督と一緒にチーム一丸となって開幕を迎えなければならない大事な時期にチームの和を乱す行為を行ったことを深く反省しています。本当に申し訳ありませんでした」

 「このたび、FC岐阜に完全移籍することになりました。浦和レッズで11年間プレーさせていただきました。僕にとって浦和レッズというチームは特別です。正直、このような形でチームを離れるとは思っていなかったので、自分が招いたことですが、とても悲しいですし、何より申し訳ない気持ちでいっぱいです」

 「浦和レッズの一員としてACLなどタイトルを獲得できたことはもちろん、2011年に残留争いをしているときに苦しくて大変だったチームを優勝争いに近い熱量でみなさんに応援してもらったことが強く印象として残っています。良いときも悪いときも変わらぬ声援をいただいたこと、それと同時に大きなプレッシャーや責任感を感じてプレーできたことは自分にとっての財産です。ただ、その声援を背負い、最高のサポートをしていただいたにも関わらず、Jリーグのタイトルを獲得できなかったことがとても心残りです」

 「今日で浦和レッズを離れますが、FC岐阜でサッカー選手として、人として成長し、これまでの弱い部分を克服して、また埼玉スタジアムでプレーできるように努力します。最後になりますが、ファン・サポーターのみなさま、パートナー企業のみなさま、そして自分を支えてくれた浦和レッズに関わる全ての方に感謝しています。本当にありがとうございました」とクラブ関係者やサポーターに対してメッセージを送っている。

 また、FC岐阜への加入について「柏木陽介です。浦和レッズで自分の甘さから結果として規律違反を行ってしまい、移籍先を探すことになった自分に、FC岐阜からオファーをいただき、サッカーができる環境を与えて下さったこと、言葉では言い表せないくらいの感謝の気持ちしかありません。今回移籍をさせていただく際に、クラブの方からFC岐阜のホームタウンが42の市町村から成り立っていると伺いました」

 「そこで今回決意と感謝の気持ちを背負って戦うという意味を込めて背番号を”42”に決め、クラブが取り組んでいる地域振興や社会貢献活動にも今後積極的に参加します。まずは「子どもたちに夢を!!」「感動を共に!!」というクラブ理念をみなさんに伝えられるようなプレーをして、恩返しの意味でもJ2昇格を実現しますので、共に戦っていただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします」とコメントを残している。