セリエA ミラン

【今夏の補強動向】ミラン編-来季CL出場権逃せば一部主力放出か

 ミランは依然としてファイナンシャル・フェアプレー(FFP)規定に関わる問題を抱えていることにより、来季チャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得できるかどうかによって、今夏の補強が大きく左右される状況となっている。今回はそのミランの今夏の補強についてポイントを絞って紹介する。


1、ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督

 昨季途中から指揮を執っているジェンナーロ・ガットゥーゾ監督のもと、ミランは年明け以降、3月中旬まで公式戦無敗を維持するなど好調だったが、3月17日に行われたインテルとのミラノダービーで敗れてから状況は暗転。コッパ・イタリアでは準決勝でラツィオに敗れて大会から姿を消すと、直後のセリエA第34節・トリノ戦でも敗戦を喫したことにより、クラブ首脳陣は今夏の監督交代を決断したものとみられる。ただ後任候補の名前は前ローマ指揮官のエウゼビオ・ディ・フランチェスコ以外には特に挙がっておらず、選定に難航する可能性が高いかもしれない。


2、アンドレ・シウバ

 ポルトガル代表のFWアンドレ・シウバは中国資本のもと、2017年夏にポルトからミランに加入したものの、低調なパフォーマンスに終始したこともあり今季はセビージャにレンタル移籍で加入していた。ただそのセビージャでもリーグ戦で9ゴールに終わるなど本来の出来には及ばず、同クラブは買い取りオプションを行使しない意向を明らかにしている。またミランではポーランド代表FWクシシュトフ・ピョンテクやFWパトリック・クトローネとストライカーが揃っていることから構想外であり、新たな移籍先を探すことになりそうだ。


3、アレッシオ・ロマニョーリ

 ミランの守備陣に必要不可欠な存在であるイタリア代表DFアレッシオ・ロマニョーリについて、ミラン首脳陣は放出不可能という位置付けにしている。ただ来季CL出場権を逃した場合は、他選手が高値で売却することが厳しいこともあり、同選手が犠牲になる可能性があると周囲では伝えられている。


4、ジャンルイジ・ドンナルンマ

 これまでミランのゴールマウスを守り続けてきたイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマはロマニョーリと同様、ミランが来季CL出場権を逃した場合にクラブを離れる可能性がある。ドンナルンマには過去にも複数のビッグクラブが関心を寄せていたが、ここに来てパリ・サンジェルマン(PSG)が獲得に向けて5000万ユーロ(約65億円)を用意しているという報道が飛び交っている。