ラ・リーガ レアル・マドリード

レアル、開幕戦白星スタート。今後に向けて5つの好材料

レアル・マドリードは16日にUEFAスーパーカップでアトレティコ・マドリードに敗北したものの、20日のラ・リーガ開幕節ヘタフェ戦は順当に2-0と完封勝利を飾った。

しかし、開幕戦にも関わらずチケットは売れ残り、観客者数は48446人と直近10年で2番目に少ない記録となった。スペイン紙『アス』が実施したアンケートでは、「今夏放出したクリスティアーノ・ロナウドの代わりとなるスター選手の獲得を望んでいる」とサポーターの約88%が回答。スペイン国内からの期待値はそれほど高くないようだ。

ただ、2-0と完勝を収めた開幕戦では大きな収穫もあった。今回はスペイン紙『マルカ』が特集した「レアル・マドリードの開幕戦で見つけた5つの好材料」をご紹介したい。


ボールポゼッション

新監督のフレン・ロペテギはボールを支配することを好む指揮官だ。開幕節のスタッツをみれば、明確な意思が窺い知れるだろう。試合を通したボールポゼッション率は78%を記録。近年のレアル・マドリードのスタイルからはかけ離れており、似たようなポゼッション率を記録したのは約6年半前の2012年2月12日レバンテ戦まで遡ることになる(支配率80%)。当時の監督はジョゼ・モウリーニョだった。


ディフェンス面の強化

開幕節で最も評価すべきポイントはクリーンシートを達成した守備陣だろう。チームの守備は完璧に機能し、ヘタフェの攻撃陣をシャットアウトした。ほとんどGKのケイロル・ナバスに頼る場面は訪れず、シュート1本のみに抑えた。


パス本数と成功率の向上

開幕戦のヘタフェはレアル・マドリードのボールを奪い取るために多大な努力をする必要があった。ヘタフェにとっては大きな負担となっただろう。両チームのパス本数を比較すると、レアル・マドリードは793本でパス成功率91%、一方のヘタフェは222回のパスで成功率はわずか65%。中盤のトニ・クロースに至ってはパス成功率98%とほぼ完璧な精度のプレーを披露した。ただ、危険なエリアで2度ボールロストした点は反省材料だ。


ガレス・ベイルの復活

ガレス・ベイルはレアル・マドリードの攻撃陣を牽引。クリスティアーノ・ロナウドの穴埋めという難関なミッションに喜んで挑戦している。これまで以上に試合に与える影響が大きくなり、チームにポジティブな効果をもたらすだろう。昨シーズン終盤からの好調を維持しており、速く、爆発的で、俊敏で、積極性に溢れ、ゴール前で相手の致命的な存在となっている。開幕節では1得点を記録するなど素晴らしいパフォーマンスでチームを牽引した。


アセンシオ、セバージョス、ナチョの向上

マルコ・アセンシオとダニ・セバージョスはフレン・ロペテギの多大なる信頼を得ている。彼らは監督のフットボールを体現する存在として認められており、他の選手よりもプレータイムを獲得することが出来るだろう。

アセンシオに関しては先発した2試合で高い評価を得ている。彼の執念がガレス・ベイルのゴールを呼び込んだ。またセバージョスも新監督就任の恩恵を受けた。ジネディーヌ・ジダン前監督が去り、重要な役割を任されるようになった。ようやく豊富な選手層を持つレアル・マドリードの中盤に挑戦する準備が整ったようだ。ナチョもUEFAスーパーカップでアトレティコ・マドリード相手に苦しんでいたラファエル・ヴァランより、安定感のあるプレーを見せている。守備のポジションならどこでも出来るポリバレント性はチームにとって貴重な存在だ。