ブンデスリーガ 海外日本人選手

苦難の時を乗り越えてドイツで新シーズンに臨む3人の日本人選手

ハノーファーに加入した浅野拓磨 写真提供:Getty Images

 西野ジャパンの代表候補リストに入りながらあと一歩でワールドカップ行きの切符を逃した浅野拓磨は、新たなチームで再スタートを切る。シュツットガルト2年目の昨季は念願のブンデスリーガ1部初挑戦となったが、監督交代後に出番を失いシーズン後半はベンチやセカンドチームで過ごした。結果的に大きな目標であったW杯代表入りも逃すことになる、痛恨のシーズンとなってしまった。

 今季は心機一転、再びアーセナルからの期限付き移籍でハノーファーに加入し、新天地では既に好印象を残している。先週末の練習試合では持ち味のスピードを見せつけるだけでなくゴールも決め、開幕に向けてのアピールに成功した。シュツットガルトでの実績の乏しさからファンの間での期待度は高くなかったが、新加入の背番号11は徐々に注目を集め始めつつある。

 浅野自身は地元メディアに「練習試合はうまく行きましたが、まだ公式戦までは時間があるのでやるべきことがたくさんあります」と慎重なコメントを残したが、浅野に長い間注目していたというアンドレ・ブライテンライター監督は「彼は大きな才能を持っており、エキサイティングな選手だ」と高い評価を与えている。

 今後は日本代表MF原口元気も合流するなどポジション争いは激しくなるが、プレシーズンに最初から参加することで既にチームにも馴染んでおり、ブンデスリーガ2年目の今季は信頼を示す指揮官の元で好スタートを切れるかもしれない。

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