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光る意外性と才能。印象的な”かかと”での「バックヒール」ゴール7選

ボールを身体のどこに当てれば、ゴールを奪えるのか...。世界最高峰のストライカーたちは得点への感覚を熟知している。その異能を使って美しいゴールを決めてきたストライカーたちに敬意を表し、今回は”かかと”を使った美しいゴール、通称「バックヒール」ゴール7選をお届けする。

ズラタン・イブラヒモビッチ

対戦カード:スウェーデン vs イタリア(EURO2004)

幼少期にテコンドーを習得したイブラヒモビッチはアクロバティックなシュートを得意とする。そんな彼の代名詞とも言えるゴールが2004年のEUROイタリア戦で披露したバックヒール。ゴールに背を向けたままジャンプし、かかとでループシュートを沈める離れ業を見せた。

ジャンフランコ・ゾラ

対戦カード:チェルシー vs ノリッジ・シティ(2001/2002シーズン FAカップ)

数々の栄誉を手にした”魔法使い”ゾラ。チェルシー在籍中に記録した80ゴールの中には、歴史に残る得点もある。中でも本人が「最も美しいゴール」に選出したノリッジ戦のゴールは伝説級。コーナーキックからニアにトップスピードで走りこむと、そのままバックヒールでニアポストを抜いて見せた。

澤穂希

対戦カード:日本 vs アメリカ(女子ワールドカップ2011)

日本は1-1の同点で迎えた延長104分、アメリカ代表FWワンバックにゴールを許し、1点を追う展開。延長後半終了間際、コーナーキックを獲得するとニアに走り込んだ澤穂希がダイレクトでヒールにあて、ボールはゴールに吸い込まれた。高い技術力と精神力を発揮した超一流のゴールであった。日本はその後、PK戦を制しW杯初優勝。澤穂希はゴールデンボール(大会最優秀選手)とゴールデンブーツ(最多得点)を獲得した。

ロベルト・マンチーニ

対戦カード:ラツィオ vs パルマ(1998/1999シーズン セリエA)

ゼニト・サンクトペテルブルグの監督を務めるマンチーニは現役時代、観客を魅了するテクニックと得点感覚を兼ね備えた選手であった。数多くのゴールを決めたが、最も印象的な得点はパルマ戦で見せたバックヒール。しかし、本人は「ゴールになったから騒がれたけど、ヒールキックは僕にとって珍しいことではない。インサイドよりもヒールを使う方が多いプレーヤーだったからね」と語っている。

エルナン・クレスポ

対戦カード:パルマ vs ユベントス(1998/1999シーズン セリエA)

ユベントス戦の3得点目はあまりに見事なゴールだった。クロスが上がった瞬間にGKの前に走りこむと美しい脚さばきでダイレクトでかかとに当て、ボールはゴールネットに吸い込まれた。クレスポは身体のあらゆる部位で得点を奪える先天的なストライカーであった。

アレッサンドロ・デル・ピエロ

対戦カード:ユベントス vs ボルシア・ドルトムント(1996/1997シーズン UEFAチャンピオンズリーグ決勝)

目にも留まらぬ速さで上がった左サイドのグラウンダーのクロスを完璧にかかとでミートした。そのタッチはまさしく天才デル・ピエロを象徴するものだ。しかし、この芸術的なゴールを奪ったにもかかわらず、チームは3-1で敗戦。決勝で涙を呑んだ。

チーロ・インモービレ

対戦カード:ラツィオ vs カリアリ (2017/2018シーズン セリエA)

今月11日に生まれたスーパーゴール。左サイドからのアーリークロスにダイレクトでヒールで合わせると、GKの頭上を抜きボールはゴールネットに吸い込まれた。「ボールが宙に浮いた数秒間、スタジアムの時が止まった」美しいゴールであった。セリエA暫定得点王インモービレのゴール感覚は他のストライカーと一線を画している。