AFCチャンピオンズリーグ Jリーグ

ACL第2戦柏レイソルはホームで天津権健と引き分け。終始試合を支配もパトの一発に泣く

AFCチャンピオンズリーグ(AFC)グループE第2戦が20日行われ、柏レイソルと天津権健が対戦した。

直近の戦績
柏レイソルの第1戦はアウェイで全北現代と対戦。前半を2-0で折り返しながらも、後半に痛恨の3失点。逆転負けを喫した。

一方の天津権健は第1戦ホームで香港の傑志と対戦。元ケルンFWアントニー・モデストのゴールなどで3-0と快勝し、幸先の良いスタートを切った。

先発メンバー
柏レイソルはACL初戦とほぼ同じ陣容。DFユン・ソギョンに代わりDFパク・ジョンスがスタメン入りした。

天津権健はエースFWアントニー・モデスト、ベルギー代表MFアクセル・ヴィツェルが先発。元ミランFWアレッシャンドレ・パトはベンチからのスタートとなった。

前半試合経過
前半25分、右サイドをオーバーラップしたDF小池龍太がクロス。江坂任の頭に相手DFの高く上げた足がぶつかりPKの判定。しかし、クリスティアーノが放ったシュートは相手GKの好セーブに阻まれた。

前半終了間際、天津権健が怒涛の攻撃。44分にはCKからゴールネットを揺らされるも、ファウルの判定で命拾い。アディショナルタイムには右サイドからのカウンターでピンチを招くも、3連続ブロックで死守した。

前半の両指揮官の反応
天津権健のパウロ・ソウザ監督は大きなアクションで指示を送り続けた。1stディフェンスをことごとく突破される状況に痺れを切らして38分にFWアレッシャンドレ・パトを投入。一人で局面を打開出来るストライカーの起用で、カウンター攻撃に活路を見出した。

一方、柏レイソルの下平隆宏監督はソウザ監督とは対照的に静観を貫いた。柏はビルドアップ、そして崩しの場面で戦術は機能したが、フィニッシュの場面で精彩を欠き無得点。前半終了間際にはカウンターを受けピンチを迎えている

後半試合経過
後半開始から天津権健は前線からのプレスを強める。50分、柏レイソルがその裏をつく。GK中村航輔からのビルドアップで相手を剥がして、江坂が前を向く。右サイドを駆け上がった小池龍太へスルーパスが出ると、クリスティアーノへマイナスのクロス。これをワントラップからボレーでゴールネットを揺らした。

ゲームは常に柏が主導権を握り続け、終始攻撃的姿勢を崩さずチャンスを創り出した。しかし、追加点は奪えない。

88分ついにツケが回ってくる。モデストがスピードでDF中谷を振り切りシュート。一度は中村航輔が止めるものの、こぼれ球をパトが押し込んだ。

後半終了間際にもモデストが独力で打開、個の能力の高さをみせつけた。

試合はこのまま1-1で終了。柏レイソルにとっては悔しい引き分けとなった。

両指揮官の反応
天津権健のパウロ・ソウザ監督は前半と対照的に立ち上がりは静観。70分あたりにボールを保持できるようになってから積極的に指示を送り始めた。77分にFWスー・ユエンジエを投入。戦術は機能しなかったものの、強力助っ人が監督を助けた。

対する、柏レイソルの下平隆宏監督は終始冷静な動き。ベンチから近い右SBの中山とハモン・ロペスに細かいポジション指示を送りながらも、ビルドアップの場面で中村航輔に親指を立てるサインを送るなど戦いぶりに手応えを感じている様子であった。88分に失点後、江坂に代わり瀬川を投入するも及ばなかった。

柏は勝ち点3獲得を取りこぼした。チームの戦術が機能していただけに、個の能力の高さを見せつけられた試合となった。