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行德浩二監督、カンボジア代表の初陣で格上チャイニーズ・タイペイに逆転勝ち

行德浩二監督 写真:Getty Images

 カンボジア代表は10月11日にプノンペン・オリンピックスタジアムで開催されたチャイニーズ・タイペイ代表との国際親善試合で3-2の逆転勝ちを収めて、行德浩二監督(59歳)の初陣を見事な白星で飾った。

 カンボジア代表は10月中に開催する国際親善試合で、チャイニーズ・タイペイ代表とホームで、香港代表とアウェイで対戦。最新のFIFAランキングでは、カンボジアが180位なのに対し、チャイニーズ・タイペイが166位、香港が157位といずれも格上に当たる。

 初戦では、FIFAランキングで劣るホームのカンボジアがチャイニーズ・タイペイ相手に優位に試合を進めた。カンボジアは前半終了間際、日系帰化選手のMF小川雄大(元FC岐阜/現プノンペン・クラウン)のオウンゴールで先制を許すが、後半開始早々にMFミン・ラタナックのゴールで試合を振り出しに戻す。

 勢いに乗るカンボジアは、62分にFWシエン・チャンテアが逆転ゴール。その後、守備の乱れから同点とされるも、終盤にMFミン・ラタナックがこの日2点目となる勝ち越し弾を決めて3-2でカンボジアがシーソーゲームを制した。

 続く就任2戦目の香港戦は、一転して0-3の完敗に終わったが、年末のASEAN三菱電機カップ2024に向けてチームは着実に力をつけてきており、東南アジア各国は日本人指揮官が率いる新生カンボジアに警戒を強めている。

 行德監督はかつて清水エスパルス(2003)やFC岐阜(2012-2013)の監督を務めたことがあり、海外では、ブータン代表(2008-2009)やネパール代表(2016-2018)を指揮した経験がある。2019年からは、JFAアジア貢献事業でカンボジアに派遣され、U-18代表およびカンボジアサッカー連盟U-18アカデミー監督に就任し、2023年からはU-23カンボジア代表監督も兼任。アジアカップ2027予選プレーオフ(9月5〜10日開催)でカンボジアが敗退したことを受け、解任されたアルゼンチン人のフェリックス・ダルマス監督(36歳)の後任として、2024年9月中旬にカンボジア代表監督に就任していた。