
町田ゼルビアは昨2025シーズン、J1リーグ2年目ながら天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会で初優勝を飾るなど歴史的な躍進を遂げた。2026年2月から6月にかけて行われた明治安田J1百年構想リーグでも、東西合わせて全体5位でフィニッシュするなど、今最も成長を見せているクラブと言っても過言ではないだろう。
しかし、今オフは、DF林幸多郎(浦和レッズへ)やGK新井栄聡(浦和レッズへ)、FWオ・セフン(清水エスパルスへ)、FW沼田駿也(藤枝MYFCへ)が、それぞれ他クラブへ完全移籍することが発表され、今秋(9月15日)に開幕を控えたAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)に出場する町田としては痛い流出となった。
特に直近の百年構想リーグで左WB(ウイングバック)のレギュラーとして活躍していたDF林と、上述のFW2選手の流出の影響は大きく、今オフは同ポジションの補強に動く可能性が高い。ここでは、町田が今夏狙うべき3人の補強選手を、筆者独自の視点から紹介する(データは2026年7月1日時点に基づく)。

小川諒也(鹿島アントラーズ)
1人目は、鹿島アントラーズDF小川諒也だ。流通経済大学附属柏高校(千葉県)3年時の全国高校サッカー選手権大会でベスト4に貢献する活躍を見せた小川は、同校卒業後の2015年からFC東京でプロキャリアをスタート。プロ入り直後はJ3リーグのFC東京U-23で、リーグ戦52試合1ゴール20アシストをマークした。次第にトップチームでの出場機会を確保し、精度の高いキックや状況判断の良さを武器に攻守に活躍した。
2020シーズンにはJリーグYBCルヴァンカップで左SB(サイドバック)の主力として攻守に活躍し、同大会制覇に大きく貢献。クロス精度の高さは日本代表の森保一監督も唸るほどであり、2021年3月には自身初の日本代表に選出されている。その後は、2022年夏にヴィトーリアSC(ポルトガル)に期限付き移籍となり、自身初となる海外挑戦を果たした。翌2023年夏からはシント=トロイデンVV(ベルギー)で2シーズンプレーし、自身の持ち味であるクロス精度でチームの攻撃を活性化させたことはもちろん、屈強なフィジカルを持つ海外選手とのマッチアップを経てディフェンススキルを強化した。
2025年6月には国内屈指の強豪である鹿島へ完全移籍となり、2シーズンでリーグ戦26試合3アシストを記録。直近の百年構想リーグでは、DF安西幸輝やDF溝口修平らに本職の左SBのポジションを奪われている状況で、出場機会に飢えている。
町田としては、DF林が浦和に完全移籍したこともあり、実力派の左SBを渇望している。2026/27シーズンには初のACL2も控えており、海外プレー経験のある小川を獲得したいところだ。

古橋亨梧(バーミンガム・シティ)
2人目には、バーミンガム・シティ(イングランド2部)FW古橋亨梧を挙げる。古橋は興國高校(大阪府)から中央大学を経て2017シーズンにFC岐阜でプロキャリアをスタート。プロ1年目から持ち前のスピードを生かした相手DFの背後を取るプレーや高い決定力を武器に、J2リーグ42試合6ゴール9アシストの鮮烈なデビューを果たす。
翌2018シーズン途中にはJ1のヴィッセル神戸へ完全移籍を果たし、元スペイン代表のダビド・ビジャ氏(2019年現役引退)やアンドレス・イニエスタ氏(2024年現役引退)、ルーカス・ポドルスキ氏(2024年現役引退)らタレントを擁する前線のFWに君臨。神戸に所属した3シーズンでは、J1リーグ95試合で42ゴール16アシストと圧倒的な成績を収めた。
2021年7月からは海外が主戦場になり、セルティック(スコットランド)やスタッド・レンヌ(フランス)を経て現在はバーミンガム・シティ(イングランド)でプレーしている。直近の2025/26シーズンはイングランド2部リーグで28試合1ゴールとなっているほか、うち20試合はベンチスタートとチーム内で非常に厳しい立ち位置に置かれており、今夏での移籍も十分にあり得るはずだ。
2025シーズンまで町田で主力だったFW選手らが他クラブへ移籍するにあたり、海外での実績が十分な古橋獲得に手を挙げる可能性は十分にあるだろう。

東俊希(サンフレッチェ広島)
3人目は、サンフレッチェ広島MF東俊希だ。東は広島の下部組織在籍中の2018年9月にプロ契約を締結し、プロキャリアをスタート。翌2019シーズンにはJ1リーグ11試合1アシストをマークし、精度の高い左足のキックや豊富な運動量で攻守に貢献する姿は相手の脅威に。そして、ACL第2節のメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)戦ではプロ入り初ゴールをマークするなど、鮮烈なデビューイヤーとなった。
その後もシーズンを追うごとにタフさやプレー技術に磨きをかけ、広島の左サイドに欠かせない存在となっている。リーグ戦での活躍に加えて、2025シーズンのYBCルヴァンカップ制覇にも大きく貢献した。
百年構想リーグでも18試合に出場して3ゴール7アシストと、持ち前のドリブル突破から精度の高いパスやシュートでチームの得点に大きく関与する活躍を見せた東。町田が左サイド攻撃を活性化させるべく、今夏に東の獲得に乗り出す可能性はあるだろう。
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