
今季レフェリングに疑問の声
実際に現場でもレフェリーの判定に関して怒りの声が上がっている。サンフレッチェ広島で指揮を執るミヒャエル・スキッベ監督は、今季第4節横浜FC戦後のコメントで「今シーズンはプレイングタイムを延ばすためにファウルを流して(APTを)長くしていこうと話があったが、それによってファウルが流される。ファウルを何回受けても、ひどいファウルがあったにも関わらず、カードも何も出さずに流されている現状がある。非常に残念です」と怒りを露にした。
Jリーグのファウル判定基準について、NHKBS1で放送された同リーグ第5節の浦和レッズ対ファジアーノ岡山の試合で解説を担当した早野宏史氏も「プレータイムを延ばすことは良いことだけど、目的と手段を間違えてはいけない」「(プレーを)流すのは良いけどファウルを取らないのは違う」といった厳しいコメントを寄せている。Jリーグ審判団の早急な判定精度向上が必要であることは言うまでもないだろう。

APTを増やすためのアイデア
APTを増やすための方法は工夫次第でいくらでもある。例えば、ファウルからフリーキックまでの時間制限を設けることやサイドラインをボールが割ってからスローインまでの時間を制限することも面白いと思う。近年、ロングスローをひとつの戦術として採用するチームも増えているが、選手がボールを拭いてゲームが再開されるまで長い時には約40秒ほど要することもある。
GKのボール保持時間にルールがあるように、フリーキックやスローイン時にも制限時間を設けることでプレーが切れずにAPTを延ばすことが出来ると考える。これはアイデアのひとつだが、「APT増加」を掲げる以上、Jリーグは新たなルール導入を検討してもいいのではないか。
開幕して間もないが、現時点ではAPT増加に伴うレフェリーの判定基準に対し多くの疑問や怒りの声が見受けられ、波紋が広がっている。
まずは選手の安全を確保した上で、選手と審判団が一つの方向を見据えてプレーしてくれることを、いちサッカーファンとして心から願っている。
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