Jリーグ アビスパ福岡

TBSサンモニに批判が!福岡クルークスの非紳士的ゴール紹介も「偏向報道」

長谷部茂利監督(写真左)とジョルディ・クルークス(写真右) 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグ第28節・アビスパ福岡対名古屋グランパスは、アビスパ福岡所属のブラジル人FWルキアン・アラウージョ(30)が非紳士的なプレーに及び、MFジョルディ・クルークス(28)がルキアンのアシストによりゴールを決めたことが話題を呼んでいる。そのゴールシーンはTBS系列の報道番組『サンデーモーニング』でも紹介されたが、報道の仕方に対する批判がSNSで上がっている。

 この試合では、前半21分にクルークスが負傷すると、名古屋グランパスの選手がタッチラインにボールをけり出してプレーが中断。しかしアビスパ福岡のスローインで試合が再開されると、ルキアンはスローインのボールを名古屋グランパス側に返すことなく、ペナルティエリアに侵入してきたクルークスへクロスを供給。クルークスがシュートを放ちゴールネットを揺らした。

 すると、元オーストラリア代表GKミチェル・ランゲラック(34)をはじめ複数選手がルキアンに詰め寄るなど、名古屋グランパス側は抗議。両クラブの監督が話し合った末、名古屋グランパスのキックオフ後にアビスパ福岡の選手たちは一切動かず、FW永井謙佑(33)がゴールマウスに流し込んでいた。

 ただ、SNSで議論を呼ぶシーンはキックオフから50秒後にもあった。名古屋グランパスの選手が自陣左サイドから前線にロングフィードを供給。これに対して、GK永石拓海(26)がペナルティエリアを飛び出して弾き返そうとしたところ、相手選手と並走していたDF宮大樹(26)と激突。両選手ともにピッチに倒れ込む。

 そしてボールはペナルティエリア左脇に転がると、名古屋グランパスのMF重廣卓也(27)が回収。ゴール前にクロスを入れると、一度シュートはポストに当たったが、跳ね返りをDF森下龍矢(25)が押し込んだ。

 この場面で中村太主審は両選手が激突した直後に笛を吹かず、プレーを続行。ゴール後に、倒れ込んだ2選手のもとへ駆け寄り担架を要求している。

 今月4日放送の『サンデーモーニング』では、アビスパ福岡対名古屋グランパスの試合結果を伝えた上で、クルークスによる非紳士的なゴールのみを紹介。クルークスが相手選手との接触プレーで倒れてから永井謙佑がゴールを決めるまでの過程、そして前半終了後にクルークスが名古屋グランパスの長谷川健太監督に謝罪する様子を伝えている。

 しかし前半キックオフ直後の出来事については一切触れられなかったことから、SNSでは「編集悪意しか感じられない」、「偏向報道だ」、「一部を切り取っている」、「福岡とルキアンが悪いってだけで終わりそう」、「福岡悪者扱いかよ」といった批判が殺到。

 「最初の脳震盪で審判が笛を吹かなかったシーンを放送してほしかった」、「最初の脳震盪のシーンがカットされている」と、永石拓海と宮大樹の激突シーンで主審が即座に笛を吹かなかったことに触れるよう求める声も上がっている。

 なおアビスパ福岡は、名古屋グランパス戦で2-3と敗北。28節終了時点で勝ち点28の獲得にとどまっており、J2自動降格圏の17位ヴィッセル神戸から4ポイント差の15位につけている。