ワールドカップ 日本代表

サッカー日本代表に必要なことは?ザッケローニ監督時代の試合から考察

元日本代表 香川真司 写真:Getty Images

輝きを放っていた選手たち

後半からメンバーを変えたが、プラン変更は無し。交代の選手たちが良いエッセンスを発揮した。特に香川真司に関しては、想定を越える輝きを放っていた。

今の日本代表の話題の1つであるワントップは、大迫勇也と柿谷曜一朗が務めた。タイプの違うFWだが、大迫は相手を背負ったときの強さを発揮した。柿谷は前を向いたときの推進力とフリーランの能力を発揮した。非常に頼りになるワントップであった。

ディフェンス陣も最後に足を出す強さを発揮した。2失点目はアリエン・ロッベンの個人技にやられたが、間違いなくゴラッソであった。仕方ない。ディフェンスラインも高く、とてもアウェイでやるような戦い方ではなかった。ディフェンスラインが下がらないからこそ、全体が相手陣地に近づき、サイド攻撃時に人数をかけることができていた。

日本VSオランダ(2013)交代後のメンバー

このような明確なゲームコントロールができていたのは、当時のザッケローニ監督の手腕である。ロッカールームでの会話はわからないが、ゲームプランを明確化できる点において、今の森保監督との大きな違いである。

特にハーフタイムのメンバー交代で、コート中央でボールを落ちつかせ且つ配球できる遠藤保仁を投入したのは、前半の攻撃プランを継続していこうとする意図であることが明確である。森保監督であったら、おそらく遠藤を投入するようなことはしていないだろう(最も明確なゲームプランが見えないため、誰を入れてもよくわからないというのが本音である)。


森保一監督 写真:Getty Images

今の日本代表に必要なことは?

では今の日本代表がワクワクするゲームをするためには何が必要なのか?それは「監督を変えること」であると言いたい。過去にはワールドカップ(W杯)直前で監督を交代し、ベスト16入りを果たした代表チームも存在した。今からでも遅いことはないだろう。

もちろん、選手選考も大きなポイントであるのは間違いない。しかし、ゲームを考え最終的にゲームの結果の責任を持つのは監督である。サッカーを表現する場は「試合」であり、その試合に向けて様々な人が関わる。そのスタートは監督選びからである。

2022年11月21日から12月18日にかけて開催されるカタールW杯。7回目の出場を決めている日本代表。W杯が始まる前だからこそ、こういう議論をすべきだと私は考える。W杯が始まってしまえばその時の試合しか見えなくなり、終われば過去の結果でしかなくなるからだ。

もう一度、言いたい。私は日本代表が好きである。だから、ワクワクする日本代表の試合が見たい。

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名前:KIRA

趣味:サッカー、筋トレ、ワイン
好きなチーム:鹿島アントラーズ
大学までサッカーを現役でプレー、今は会社員として週末に社会人リーグでプレー。戦術解説をメインに皆さんにサッカーを「もっと好き」「もっと楽しんでもらえる」をモットーに頑張ります!

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