プレミアリーグ アーセナル

アーセナルが獲得間近!ベン・ホワイトがガナーズにもたらすものとは…

ベン・ホワイト 写真提供:Gettyimages

イングランド代表ディフェンダーであるベン・ホワイトのアーセナル入団が近づいている。ブライトンで主力メンバーであるホワイトを巡っては、アーセナルとブライトン・アンド・ホーブ・アルビオンの間で約5000万ポンド(日本円:約76億円)の取引が成立したものとされている。移籍が完了するまでにはまだ日数を要しており、ホワイトが自身の休暇を終える7月26日頃にメディカルチェックを受け、晴れて赤いシャツに袖を通すことになると思われる。

指揮官であるミケル・アルテタ監督は、後ろからボールを繋ぐことが極めて重要であると考えているが、元ブラジル代表DFダビド・ルイスが不在時にはそれが思うように継続できず苦労した。そんなルイスは2020/21シーズンを最後にクラブを後にし、彼に代わって建設的なプレーができる新たなディフェンダーを求めていたアーセナルだったが、ようやくこの課題に結論が出そうだ。

多くのサポーターはフランスで武者修行中のDFウィリアム・サリバのアーセナル復帰を切望していたが、アルテタ氏はホワイトを求めた。結果、サリバは来シーズンもロンドンに戻ることはなくオリンピック・マルセイユへの期限付き移籍が決定している。そこまでしてホワイトにこだわった理由と、アーセナルでどのように機能するのかを紐解きたい。


ブライトンDFベン・ホワイト 写真提供:Gettyimages

ホワイトの魅力とは?

ブライトンのアンダーカテゴリーで育ったホワイトは、2019/20シーズンにリーズ・ユナイテッドに期限付き移籍を果たしプレミアリーグ昇格へ大きく貢献。2020/21シーズンに再びブライトンへ復帰すると、リーグ戦36試合に出場しシーガルズ(ブライトン愛称)のディフェンスラインを統率した。無論、リーズ・ユナイテッドのマルセロ・ビエルサ監督、ブライトンのグレアム・ポッター監督から高く評価されていたことには間違いない。

リーズ、ブライトン、そしてアーセナルいずれのクラブも、後ろからのビルドアップが大切であり、ホワイトがいかに展開力に長けた人材であるであるかは明らかだ。ホワイトはボール捌きに優れており、パスの供給範囲が広く、ロングボールが得意だったダビド・ルイスの役割を引き継げるアドバンテージがある。また、過去ビエルサ監督やポッター監督がボランチで起用したことがあるほどの落ち着きと自信を備えており、中盤や右サイドバックでの起用も実現できる柔軟性を持つことも忘れてはならない。


2020年1月、リーズDFベン・ホワイトとアーセナルFWリース・ネルソン 写真提供:Gettyimages

ホワイトがアーセナルにもたらすものとは?

定量的な数値を示すだけでも、ホワイトの加入がアーセナルをより機能的にできることは明らかだ。現在アーセナルに所属するディフェンダーのガブリエウ・マガリャンイス、ロブ・ホールディング、パブロ・マリと比較しても、1試合あたりのフォワードへのパス率はダントツのトップ(ホワイト:40.07回、ガブリエウ:35.10回、ホールディング:34.24回、マリ:31.80回)。またファイナルサードへのパス数もホワイトの10.09回に対して、残りの3選手は1桁に留まっている。これら数字からもホワイトの攻撃的な姿勢が大きく出ている印象を抱かずにはいられない。

しかし、ボール展開だけがホワイトのセールスポイントではない。ホワイトはセンターバックの中で最もドリブル成功数が多く、昨シーズンだけでも24回もドリブルを成功している。まさに「何でもできる人材」が最終ラインにいることで、相手がどのように守備を始めればいいか読めない部分も出てくるのは大きな利点と言えるだろう。今後も3バック・4バックどちらも使いこなす可能性が高いアーセナルは、ホワイトを主軸にディフェンスラインを揃え、より攻撃的にチームを向かわせる仕掛けを構築していくことになると推測する。

ホワイトのアーセナル加入はダビド・ルイスの穴を埋めるだけではなく、アルテタ監督が頭を抱える脆弱な後ろからの攻撃展開の一助となり、チームを上向きにすることは間違いない。パスもよしドリブルもよし、そんな優秀なディフェンダーのアーセナル加入が目前だ。

名前:秕タクオ

国籍:日本
趣味:サッカー、UNO、100均巡り

サッカー観戦が日課のしがないサラリーマンです。かれこれ人生の半分以上はサッカー観戦に明け暮れ、週末にはキルケニー片手にプレミアリーグやJリーグにかじりついています。

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